生物多様性の保全

基本的な考え方

すべての生きものはさまざまな関係で複雑につながり合い、バランスを取りながら生きています。私たち人類の生活は、この生物多様性による恩恵を受けています。
自動車産業においては、工場建設をはじめとする土地利用や、工場からの化学物質の排出、製品の使用や事業活動によって排出する温室効果ガスなどにより、生物多様性に直接的または間接的に影響を与えています。また、気候変動による地球環境の変化は、生態系に直接的かつ大きな影響を及ぼすとされています。当社グループは人類が生物多様性による恩恵を持続的に受けられるよう、気候変動対策をはじめとする取り組みを推進し、生態系を守っていくことが重要な課題と考えています。
当社グループは、2010年8月に「三菱自動車グループ生物多様性保全基本方針」を策定し、保全活動を推進しています。

保全活動の推進

国内事業所における生態系調査

自動車の生産には大規模な工場を必要とします。当社グループは、事業における土地利用が地域の生態系に与える影響を把握することが、生物多様性保全に取り組むうえで重要と考えています。
当社の国内事業所は、自然環境保全法および都道府県条例に基づく保護地域の内部や隣接地域にはありませんが、これら法令の趣旨を踏まえ、当社は生物多様性関連の調査会社の支援を受け、工場など大規模な土地を利用する国内事業所での生態系調査を実施しました。調査では、国内事業所の敷地内のみならず、周辺環境の生態系を実地調査や文献調査から把握することで、地域の生物多様性と調和した保全施策につなげています。

生態系調査実施拠点

実施年度 拠点
2013 京都製作所 滋賀工場
2015 岡崎製作所
2017 水島製作所、京都製作所 滋賀工場(※)
2018 十勝研究所
2019 京都製作所 京都工場
2021~2023 京都製作所 京都工場(※)
  • 施策による保全効果を確認するためモニタリング調査を実施

生物多様性保全の取り組み

当社は国内事業所で実施した生態系調査の結果をもとに保全活動を行っています。また、水源を守るとともに社員の環境意識を醸成することを目的に、国内外で森林保全活動に取り組んでいます。

京都製作所 京都工場
地域と連携した希少植物の育成

京都市街地にある京都工場はかつて地域に見られた植物や昆虫が局所的に生き残っている場所(レフュージア)になっており、地域の生物多様性を保全するうえで重要な環境であることが生物調査の結果からわかりました。そこで、トンボなどの昆虫が生息しやすい環境を整えるため、構内の緑地「憩いの広場」にビオトープをつくり、広場にある池ではオニバスやミズアオイ、広場ではヒオウギやフジバカマ、フタバアオイなどの京都在来希少種を育成しています。

  • 京都工場のビオトープ池

  • オニバス

京都都製作所 滋賀工場
サギソウが咲く湿地の保全

工場内にある湿地の保全をを通じて、希少植物であるサギソウの保護に努めています。メリケンカルカヤなどの外来草本を社員が定期的に駆除し、湿地の環境を維持することにより、毎年夏にサギソウが清楚な花を咲かせます。

  • 社員による外来草本の駆除

  • サギソウの開花

国内外での森林保全活動

当社は、国内では「パジェロの森」(山梨県早川町・約7.23ヘクタール)と、「岡崎アウトランダーの森」(愛知県岡崎市・約50.7ヘクタール)の2つの山林で森林保全活動を展開しています。「パジェロの森」は2006年から山梨県早川町・公益財団法人オイスカと、「岡崎アウトランダーの森」は2023年から愛知県岡崎市とそれぞれ協定を締結し協働しています。
2024年度の保全活動として、2つの森において地元協働先による間伐等のほか、当社・グループ会社の社員とその家族、延べ約300人が計4回の活動を行い、下草刈り・歩道整備・植樹に取り組みました。

海外では、ミツビシ・モーターズ(タイランド)・カンパニー・リミテッド(MMTh)が2024年3月にタイのチャンタブリー県Khlung地区において、天然資源環境省 海洋沿岸資源局の協力のもと、16.57ライ(約3ヘクタール)の土地に12,000本以上のマングローブを植林しました。

  • パジェロの森での歩道整備の様子

  • MMTh(タイ)での植林の様子

これまでの活動実績

国内の各拠点の生態系調査を実施しました

生態系調査の結果を踏まえて保全活動を実施しました

三菱自動車の生物多様性の取り組みを紹介する動画を作成しました

外部イニシアチブへの賛同

当社は国内事業所で実施した生態系調査の結果をもとに保全活動を行っています。また、水源を守るとともに社員の環境意識を醸成することを目的に、国内外で森林保全活動に取り組んでいます。