方針と考え方
当社グループは、これまで培ってきた信頼性や走破性の技術にさらに磨きをかけるとともに、時代をリードする新しい価値を持った独創的で存在感のある商品の提供を実現すべく、さまざまな革新的な技術の創出と、それらを保護して活用する知的財産活動に取り組んでいます。
特許分野においては、限られた資源で最大限の効果を発揮するために、中期経営計画「Challenge 2025」に基づき設定した重点技術分野を中心に出願戦略を立案し実行しています。具体的には「環境×安全・安心・快適」を実現する、電動化技術、四輪制御技術、耐久信頼性技術、快適性技術を「三菱自動車らしさ」の構成技術と位置付け、さらにすべての技術のベースとなる安全性技術を加えた5分野において知的財産の保護および活用を促進する活動を進めています。また、意匠分野においては、知的財産部とデザイン部門が密に連携し、フロント外観の特徴である「DYNAMIC SHIELD」やリア外観の特徴である「HEXAGUARD HORIZON」をはじめ「三菱自動車らしさ」を表現するデザインの保護を積極的に図る出願戦略を立案し実行しています。さらに、ナビゲーション、ディスプレイなどのUX・UIは、画像意匠だけでなく特許との併用による知財ミックスでの権利保護も図っています。これらの計画的な権利化を継続的に実行し、知的資本を強化することで、収益力の向上につなげています。
推進体制と主な取り組み
中期経営計画「Challenge 2025」に基づき、知的財産部が中心となり、開発部門、デザイン部門、商品企画部門などと緊密に連携しながら知財戦略を企画・立案し実行する体制を整備しています。ブランド強化に寄与する知財マネジメントの実行、投資を最大限に有効化する国内外の特許、意匠、商標の戦略的な権利取得・保護・活用を通じて、知的財産を企業価値の創造につなげています。
当社では、知的財産部が所属する管理本部の本部長が「特許戦略会議」「意匠戦略会議」の両会議の議長を務めることで、開発・デザイン戦略の目線だけでなくコーポレート部門としての目線も取り入れバランスの取れた運営を行っています。
特許戦略会議は、各開発本部および管理本部の本部長を議長とし、2021年4月から四半期ごとに開催しています。同会議には、開発部門の各職制から選出したキーパーソン(管理職)の出席を必須としており、出願戦略の提案・承認に加え、他社の特許動向分析も含め「三菱自動車らしさ」を体現する技術戦略の策定を進めています。
また、意匠戦略会議は、デザイン本部および管理本部の本部長を議長とし、2022年4月から定期的に開催しています。同会議では、デザイン本部が考える「三菱自動車らしさ」を具現化する内外装デザインを、知的財産権で漏れなく保護するために、デザイン戦略に沿った知財戦略の構築に取り組んでいます。
その他の取り組み事例
商標
現実社会で使用するモデルネームなどの保護にとどまらず、メタバース空間や仮想現実での商標使用を念頭に置いた権利保護を図っています。
模倣品対策
疑義品の摘発を実施するだけではなく、お客様に対してはウェブサイトで正規品を使用するよう注意喚起しています。また、関係業界団体と連携し、国内外の政府機関への働きかけも行っています。
商品化
ブランディング活動の一環として、当社車両を玩具やゲームへ商品化する業務を知的財産部が担うことで、幅広い消費者層への当社車両の認知に努めています。
社員報奨制度
特許発明、意匠創作のうち、社外表彰を受けたもの、販売に貢献したものなどをタイムリーに報奨することで、知的財産創出のインセンティブを強化しています。
知的財産の尊重(従業員教育)
特許、意匠、商標、著作権に関わる従業員教育(集合型研修、eラーニングなど)を実施し、自社の知的財産だけではなく、他社の知的財産も尊重する意識の醸成に努めています。また、各部門から個別に要請があれば、それぞれの事情に応じてカスタマイズした個別教育活動も行っています。さらに、技術開発に関連するトピックや知財の最新情報をまとめて定期的に当社役員へ共有することで、会社全体の知的財産に対する意識向上にも努めています。
当社の主な研修(2024年度)
| 研修内容 | 対象者 |
|---|---|
| 特許入門講座eラーニング | 全従業員(部門判断) |
| 意匠講座eラーニング | |
| 商標入門講座eラーニング | |
| 著作権入門講座eラーニング | 全従業員 |