仕事と想い
3 生産技術

自分の「ものづくり」の思想を
エンジンの生産ラインに反映。
そのチャレンジが、三菱車を強くする。

Staff Interview 03
PROFILE
※部署名・インタビュー内容は取材当時のものです。
所属部署
生産技術本部 パワートレイン生産技術部
2015年入社  海事科学専攻修了
経歴
学生時代は船舶のエンジンの研究に専念。そこで得た知見を活かし、人びとの暮らしに身近な乗り物である「自動車」をつくることに関わりたいと完成車メーカーを志望。PHEV技術など独自の強みを持つことに興味を持ち、また面接や説明会などで出会った社員から感じた温かみのある社風にも惹かれて、三菱自動車に入社。

生産効率を向上させるために、
加工法などを徹底的に改善。

入社以来、三菱車のエンジンの生産技術に携わっています。生産技術は、まさに「ものづくり」の現場に関わり、設計部門から上がってきた図面を形にしていく仕事。なかでも私は、エンジンの重要部品のひとつであるシリンダーブロックの生産ラインを担当し、高精度でありながら効率的に製造する手法を追求しています。シリンダーブロックの機械加工はすべて自動化されていますが、そのプロセスには穴あけや切削など200に及ぶ工程があり、専用の設備が導入されています。そこで用いられる工具や工法などを改善すれば、生産性がさらにアップする。それが結果として、三菱自動車の競争力強化にも貢献していく。当社では、基本的に生産技術のスタッフにそれぞれひとつのラインが任され、その改善を主導していきます。私も2年目からシリンダーブロックを担当しており、どうすればもっと生産効率を上げることができるのか、日々頭を悩ませています。

生産技術に絶対的な正解はない。
個人の発想と挑戦心が問われる。

生産ラインは、基本的に三菱自動車のスタンダードに基づいたラインづくりで行いますが、そこには各担当者の「ものづくり」の思いが反映されます。生産技術に絶対的な正解はなく、その時代や担当者の思いによってラインづくりも異なります。私もシリンダーブロックのラインを引き継いだ時、そこに秘められた前任者の先輩の知恵に触れ、感銘を受けることがよくあります。その上に自分の思いも乗せて、ラインをさらに進化させたい。例えば先日手がけたのは、ある生産ラインの時産向上。従来よりも大幅に時産を上げる目標が掲げられ、そこに向けてチャレンジすることになりました。現状を分析し、切削条件をこう変えれば時間を短縮できるのではないかと、いくつかプランを考案。そしてまず机上でシミュレーションして、そこで効果があると思われる手法を実際のラインで検証。仮説通りにいかないこともたびたびあって苦労しましたが、試行錯誤の末に何とか目標を達成し、生産現場に大きな成果をもたらすことができました。

どんなに自動車が進化しようと
生産技術がなければ形にはならない。

生産技術の立場から、設計部門と関わる機会もよくあります。例えば、設計図面を見て「この形状を変更すれば生産効率が上がる」と思えば意見を出し、妥当であれば受け入れられます。逆に設計側から「エンジンの性能向上に必要なのでぜひ実現したい」と難しい加工を要求されることもありますが、それが三菱車のユーザーの方々に喜んでもらえることにつながるのだと思うと、おのずとモチベーションが湧いてくる。そして自分が考え抜いてつくりあげたシリンダーブロックが、生産ライン上でまさに思い通りの形となって目の前に現れる瞬間が、私にとっての何よりのやりがいです。これから自動車がどんなに進化しようと、「ものづくり」を手がける限り、生産技術は必ず求められる。私もまずはこの生産技術を究め、そしてゆくゆくは「ものづくり」に関わるいろんな仕事に挑戦し、チャンスがあれば海外での新工場立ち上げも経験してみたいと、そんなビジョンを描いています。

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