私が生まれたのは上海から800㎞くらい離れた田舎町でした。最初に働いたのが日系の企業でした。そこでは日本人もたくさんいたので、通訳の方もたくさんいて。“中国語と日本語の両方を上手に操れるのは格好いいなあ”と思って、日本語を勉強してみたら面白いなあと。そして上海の日本語学校に入って、通訳になったんです。それから、もっと本格的に日本語を勉強しようと、19歳のときに来日しました。

その学校がたまたま情報系で、勉強してみたら、それも面白いなあと。それで日本の大学で電子情報を専攻し、大学院では半導体への組み込みソフトウェアを学びました。学生のころは秋葉原で半導体チップなどの部品を買ってパソコンを自作したり、ソフトウェアを競うETロボコンにも参加していたんですよ。

大学院を卒業後は、日本の情報系の企業に就職するものの、東日本大震災があって、親がものすごく心配して、泣く泣く中国に帰国しました。その中国で、たまたまカーナビを作っている会社に就職したのが、自動車業界に入ったきっかけです。それ以降は、カーナビ関連のプロジェクトマネージャーをずっとやっています。

ずっと前から海外に出てみたいと思っていましたが、中国にいたころは、自分にとっての海外は日本しかありませんでした。卒業後に何社かで働いてからは、海外にはヨーロッパや東南アジアもあると気づき、それからは世界を股にかけて働きたいなと思うようになったんです。

三菱自動車で一番に気に入っているのは、職場の環境です。いろいろなことに挑戦させてくれる部の方針があり、励ましつつも自分のペースで仕事をさせてくれる上司がいて、仕事を助け合えるたくさんの仲間がいます。この職場環境が一番好きですね。

一緒に仕事をするチームのメンバーは多国籍です。日本人だけでなく、中国、韓国、タイと国籍はいろいろ。メンバーとは、一緒に食事に行ったり、互いの国の言葉を教えあったりしていますよ。

三菱自動車に入社して、いろいろな国籍の方と交流できるようになったこともあってか、入社半年でTOEICの点数が約150点もアップしました。これも嬉しいポイントです。

新型車の現地試験でタイに長期出張したときは、現地スタッフにとても温かく迎え入れていただけました。祝日に観光案内をしていただけたり、私の誕生日に手作りのバッグを贈ってくださったり、一生心に刻む思い出となりました。

三菱自動車は、やる気があればいろいろなことができるのが魅力です。ある意味、小さな会社なので、幅広い仕事ができます。自分が希望する研修の費用を持ってくれる制度もあります。若い人には海外での研修制度も用意されています。私のように海外志向の強い人には、特にチャンスが多いのではないでしょうか。出張だけでなく、海外への出向もありますからね。私も毎年のように海外に行くことができています。

入社してから3年が過ぎましたが、いつも恵まれているなと感じています。