生物多様性への取り組み
当社は、事業における土地利用が地域の生態系に与える影響を把握するため、主要な国内工場において、いきもの調査を実施してきました。
2019年度のいきもの調査で、京都工場はかつて地域に見られた植物や昆虫が局所的に生き残っている場所(レフュージア)であることが分かり、地域の生物多様性の保全のため2020年度にビオトープ(※1)を工場内の「憩いの広場」につくりました。
2024年3月には、京都工場における生物多様性をより高めることを目的にビオトープ池の改修工事を実施し、立方体のコンクリートに囲まれた形のものから心字池(※2)をモチーフにした形へ改修しました。
※1:ビオトープ:生物が自然な状態で生息している空間
※2:心字池:日本庭園に見られる池の様式の1つで、池全体の形を「心」に見立てて造られたもの
「憩いの広場」の池のかいぼりによる生物が生育しやすい環境づくり
「憩いの広場」の池には、希少水生植物のオニバスやミズアオイ、アサザ、昆虫のヤゴ(トンボ類の幼虫)などが生育しています。
2026年3月、池の水質改善のため、社員10名で池の水を抜いて清掃する「かいぼり」(※3)を実施しました。ポンプで池の水を抜き、元々の植栽場所から溢れて増えすぎた水生植物の根切り作業をしたことにより、水生植物のバランスを整えました。また、古代蓮を植栽している鉢や、コガマのトロ箱の土を入れ替えることにより、土の中の栄養環境の回復を図りました。かいぼり後には、参加した社員でオニバスの種の植え付けを行いました。
※3:かいぼり:池の水を一時的に抜き、底に溜まった泥やごみを取り除く水辺管理方法のこと。水質を改善し、池の環境を綺麗に保つことで生きものの環境を整え、自然のバランスを 回復させる効果がある
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かいぼりを行う社員
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古代蓮の土入替
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オニバス種の植え付け
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ショウジョウトンボのヤゴ
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ギンヤンマのヤゴ
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マツモムシ
今後の取り組み
今回の池のかいぼりで、参加した社員にも生物多様性保全活動の大切さを知ってもらえる良い機会となりました。今後もビオトープの定期的な維持管理を行うとともに、フタバアオイなどの京都在来種の植栽場所拡大や新しい植物の追加植栽などを実施し、「憩いの広場」を通じて生物多様性保全活動を社内外に知っていただけるよう、情報発信にも力を入れて取り組んでいきます。
改修後のビオトープ池
参加者からの声
・普段できない経験ができて、良い経験となった。
担当者からの声
今回の活動では、実際の作業を通じて、生物多様性保全を身近に感じてもらえる機会をつくることができました。
今後もこうした取り組みを重ねながら、生物多様性保全に対する関心や理解が社内外に広がるよう意識して活動していきたいと思います。

