三菱自動車のカーボンニュートラルへの挑戦

気候変動抑止に向けた企業への期待が高まるなか、三菱自動車は2022年9月に、2050年までにサプライチェーン全体でカーボンニュートラルの実現を目指すことを表明しました。これにあわせて、2050年のカーボンニュートラル実現に向けたシナリオを想定し、当社として必要な対応と進むべき方向性を検討しました。その中で、2050年カーボンニュートラル実現のマイルストーンとして、2023年2月に「環境ターゲット2030」を見直し、事業活動CO2排出量削減目標をこれまでの2014年度比40%削減から2018年度比50%削減に引き上げるとともに、2035年度の電動車販売比率を100%とする目標などを新たに追加設定しました。さらに、2023年3月に公表した新中期経営計画「Challenge 2025」でも、「カーボンニュートラル対応促進」を主要な3つのChallengeの一つとして打ち出し、全社を挙げて取り組むテーマとして位置付けました。

カーボンニュートラル実現に向けて、製品においては、当社独自のプラグインハイブリッド車(PHEV)と軽商用EVを起点に、アライアンスの技術を活用しながら、電動化を推進し、各国・地域のエネルギー事情やインフラ整備状況、お客様のニーズに応じた最適な電動車を積極的に投入していきます。事業活動においては、省エネルギー対策の強化、生産性向上技術の追及に加え、燃料転換、次世代生産技術の開発・導入を推進します。さらに、太陽光発電設備の全主要工場への導入拡大を軸とする再生可能エネルギーの利用拡大に取り組みます。サプライチェーン全体でカーボンニュートラルを実現するためには、原材料・部品の生産段階や製品を含めた物流領域のCO2排出量の削減が不可欠です。取引先と連携しながら、CO2排出量の見える化と削減に向けた活動を推進していきます。また、製品の廃棄段階においては、低CO2材料の採用やリサイクルしやすい設計など、製品・材料のリサイクル推進に取り組みます。