PHEVシステム

ブランド・メッセージを体現する、三菱自動車のテクノロジー

日常では環境に優しいEV走行、遠出はモーター主体のハイブリッド走行。そして、もしもの時には頼もしい電源に。

三菱自動車は地球温暖化や大気汚染などの環境問題に対応するため、早くから電気自動車(EV)の開発に取り組んできました。主にシティコミューターとして『アイ・ミーブ』『ミニキャブ・ミーブ』といったEVを発売してきましたが、さらに幅広い用途への期待に応えるためには、EVでは依然として航続距離や充電インフラといった課題が残ります。これに対する三菱自動車の答えがPHEVです。

日常の買い物や送迎、通勤などは主にEVで、休日のお出かけや旅行などの遠出はハイブリッドで走行することで充電の心配なく電動車ならではの走りを楽しめます。また、駆動用バッテリーに蓄えた電気は、キャンプやBBQなどのアウトドアレジャーや、停電などのもしもの時に非常用電力源として利用することができます。また、家庭ではV2H(Vehicle to Home)機器を介し電気を使用することもできます。いわば走る蓄電池であり、走行で環境問題に貢献するだけでなく、停車時もインフラの一部となり電力供給できるソーシャルグッドなモビリティです。三菱自動車はPHEVを中心とした環境対応技術で、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

100V AC電源(1500W)

2011年3月の東日本大震災において、三菱自動車から被災地に89台の『アイ・ミーブ』を提供し、避難所の連絡車や医療関係者の移動用車両として活用されました。その際、現地から「駆動用バッテリーの電力を使えないか」とのご要望をうけ、1500Wの外部給電が行える装置「ミーブ・パワーボックス」を開発。東日本大震災から約1年後となる2012年に販売を開始しました。
そして、この給電技術を翌年に発売した世界初のSUVタイプのプラグインハイブリッドEV『アウトランダーPHEV』に「100V AC電源(1500W)」として搭載。アウトドアレジャーや非常時において、車載のコンセントから最大1500Wまでの出力が可能で、照明や調理器具などの電化製品を自在に使用することができるようになりました。また、電気が取り出すことができる便利な機能というだけではなく、これまでにない新しいクルマの使い方を提案してきました。

V2H

「V2H」は、「Vehicle to Home」の略で、電気自動車と住宅の相互電力供給をすることです。V2H機器を経由して、駆動用バッテリーの電力を住宅へ供給すれば、エンジンでの発電*1も組み合わせることで、ガソリン満タンで最大約12日分*1の電力供給が可能。停電時や万一の災害時でも、家庭の照明、エアコン、調理器具、風呂などが使え、いつも通りに近い生活が送れるので安心です。また、電力契約の割引がある時間帯に、V2H機器を経由して家庭から駆動用バッテリーに充電しておき、電力割引のない時間帯に使えば、経済的な日常を送ることができます。

  • * 1:供給可能電力量は当社試算による(一般家庭での一日当たりの使用電力量を約10kWh / 日として算出、V2H機器等の変換効率は含みません)。住宅との接続にはV2H機器が必要です。V2H機器に接続している場合、エンジン始動による発電はできません。エンジンでの発電を行う場合は、V2H機器との接続を終了してください。