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「eKシリーズ」の"進化":新たに採用したアイテム |
I. |
便利で安心なインナーレール式電動スライドドア(『eKワゴン』の「MS」「GS」に標準装備)
ボンネット型の軽乗用車として初の装備となるインナーレール式電動スライドドアは、主なユーザー層として、小さな子供のいるファミリーを想定した。また、ベースとなる「M」「G」から52,500円(消費税込)の価格アップに抑え、お買い求めやすい価格設定とした。 |
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後席左側に採用したインナーレール式電動スライドドアは、アウタードアハンドルやインナードアハンドルのほか、運転席スイッチ、センターピラーの室内スイッチでも開閉操作が可能。さらにキーレスエントリーリモコンキーでも操作できるため、例えば両手に荷物を抱えている場合でも、開閉操作を可能とした。 |
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スライド機構には、三菱自動車独自のインナーレール式を採用。これにより、限られた軽自動車の寸法の中で最大限の開口幅を確保し、さらに、ドア閉時にボディ側面にレール部が見えないためクリーンな外観イメージのままで、スライドドアを実現した。さらに、後ろに障害物がある場合などを考慮し、スライドドア全開時にもドアが車体後端より突出しないような設定とした。 |
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開口部は、実開口幅で530mm、開口部高さで1,005mmを実現し、大人の乗り降りにも充分な寸法とするとともに、大型乗降グリップをセンターピラー横に装備して、乗降性を確保した。 |
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ドア閉操作時の操作力の軽減と、半ドアの心配を無くすため、スライドドアを確実に引き込むスライドドアイージークローザーを装備した。 |
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安全面への配慮では、スライドドア開閉動作時のセーフティ機構として、モーター回転数の低下や、ドア前端部のタッチセンサー(閉動作時)により、障害物や挟み込みを検知してドアを自動的に反転作動。さらに、子供の誤操作を防ぐためチャイルドプロテクションを設定(ロック時は、運転席スイッチとドアアウターハンドルからのみ操作可能)。また、ドア全開保持のため、スライドドアストッパーを装着した。 |
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「MS」「GS」では専用のボディ補強(センターピラー、リヤピラー、サイドルーフ、サイドシルなど)を実施し、電動スライドドアの耐久性と開閉フィーリングの向上とともに、ボディ全体の剛性と側面衝突時の安全性を確保した。 |
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II. |
マルチポジションユーティリティ
新発想の「マルチポジションユーティリティ(MPU)」とは、同じ規格の取り付け部をインストルメントパネル中央下部(1箇所)と、助手席シートバック背面(4箇所)に全車標準装備し、その取り付け部に様々なユーティリティアイテムを自由に取り付け・移動・交換できるようにした機能および装備群の総称で、利便性・機能性の向上とともに、お客様自身による車室内カスタマイズのニーズにも応えた。 |
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MPU取り付け部には「コンビニフック」や「プチごみ箱」を標準装備し、お客様の好みに応じて、これらの取り付け場所を自由に変更することを可能とした。 |
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また、MPU対応ユーティリティアイテムとして、大小ポケット類、キッズ用テーブルやフック、アンブレラホルダーなど、数種類をディーラーオプションで設定した。 |
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さらに、いろいろな物に取り付けることを想定した「マルチユースフック」もディーラーオプションで用意。お気に入りの小物入れやぬいぐるみなどへ同フックを取り付けて、車内を便利に楽しくカスタマイズすることを可能とした。 |
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III. |
軽乗用車の枠を越えたハイクオリティなオーディオ
家族や友人との外出時、車内を楽しい雰囲気にするには気持ちいい音楽による演出が重要と考え、軽乗用車でこれまで例の無いレベルの「ハイグレードサウンドシステム」や、三菱マルチエンターテイメントシステム(MMES)を新たにメーカーオプションとして設定し、オーディオ機能を大幅に強化した。 |
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インストルメントパネル中央部(センターパネル)とデザインを調和させた専用の2DIN AM/FMラジオ付CD/MDプレーヤーをメーカーオプションで用意した。 |
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また、大容量30GB HDDを搭載し、わかりやすいナビゲーション機能と、約4,000曲を録音可能なミュージックキャッチャーなど充実したオーディオ機能を一体化した、三菱マルチエンターテイメントシステム(MMES)もメーカーオプションとして選択可能とした。 |
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さらにオーディオの目玉として、音にこだわるお客様向けに、6ポジションの8スピーカーシステム、6chパワーアンプによる360W大出力化、DSP(Digital Signal Processor)による音質チューニングによって、上記オーディオをグレードアップさせる「ハイグレードサウンドシステム」を用意。『アウトランダー』での高音質化のノウハウを活かして、ドア内部の開放穴を遮音材や制振材でふさいでドア自体をスピーカーボックス構造とする「デッドニング」も行い、軽乗用車としてはこれまでにないハイクオリティなサウンドを実現した。(「M」3A/T仕様および「G」「X」「R」にメーカーオプション設定) |
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オーディオの操作性や、ナビ画面の視認性に配慮して、2DINスペースをより上方に配置するレイアウトとした。 |
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(2) |
「eKシリーズ」の"深化":従来から改良したアイテム |
I. |
飽きのこないエクステリアデザイン
従来の「eKシリーズ」の優れた特長である、乗降性/居住性と立体駐車場の利用に配慮した「セミトール・パッケージング」を踏襲。世代・性別を問わない「シンプル・クリーン・ベーシック」のデザインテーマに、遊び心と合理性の融合をイメージした「スマート」を追加した。 |
【eKワゴン】 |
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セミトール&ロングルーフの箱型シルエットを基調に、豊かな張りのある面構成と、ホイールフレア部などのキャラクターラインとを組み合わせて、シャープさとメリハリ感をほどよく演出し、従来からのデザインアイデンティティを継承。新たに、歩行者保護法規対応を盛り込んだボンネット形状や、省電力・長寿命のLEDタイプのリヤコンビランプ(軽自動車初)を採用して、先進的かつ機能に裏付けされたデザインを加えた。
ボディカラーは、穏やかで親しみのある「ペールベージュソリッド」や上質な「ホワイトパール」など、多様なライフスタイルに対応する全11色展開※とした。 |
【eKスポーツ】 |
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スポーティな走りやスタイルを好むユーザー向けとして、ディスチャージヘッドライトと特徴的なポリカーボネイト製グリルの組み合わせにより、シャープな黒の一文字を際立たせた『eKスポーツ』専用フロントデザインを始め、「R」専用14インチアルミホイール(「X」は13インチ)、サイド&リヤエアダム、ルーフスポイラーなどにより、タフな走りを予感させる迫力のスタイリングとした。
ボディカラーは、新たに開発した、豊かな表情を持ち鋼の強さをイメージさせる「ドーンシルバーメタリック」など、都会的でスポーティな全6色※を用意した。 |
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『eKワゴン』『eKスポーツ』両車に設定した「ホワイトパール」は有料色(+21,000円、消費税込) |
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II. |
モダンなインテリアデザイン
家電製品の親しみやすさとデジタル機器の精緻さの調和をイメージし、機能的で使いやすいレイアウトに、遊び心のあるモダンさを感じる、心地よい空間を目指した。 |
【eKワゴン】 |
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全体をダークグレー/ベージュの2トーンとして柔らかな雰囲気を演出。さらに機能美とモダンさの象徴として、インストルメントパネル中央に斬新なホワイトパールのセンターパネルを採用した。便利で広がり感のある前後席のベンチシートには、ベージュ基調にブルーイッシュグレーをアクセントで編みこんだ生地を採用した。 |
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※ |
なお「M」3A/T仕様および「G」では、後述の『eKスポーツ』仕様のブラック内装もメーカーオプションとして選択可能。 |
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【eKスポーツ】 |
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インストルメントパネル・シートともにブラックを基調とし、センターパネルは機能的でクールな印象のダークグレーメタリック色として、精悍かつ緊張感のある雰囲気を強調した。また、デジタル式スピードメーターとアナログ式タコメーターを組み合わせたハイブリッドメーターや、本革巻ステアリングホイールといったスポーティ感を高めるアイテムを採用した。
さらに、スポーツドライビング時のホールド性を一層高めた、『eKスポーツ』専用RECAROシート(アームレスト付)もメーカーオプションで用意した。 |
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III. |
快適な車室内環境への取り組み |
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エアコンには脱臭機能付クリーンエアフィルターを装着。全車に装備した消臭天井と合わせて、生活臭やタバコ臭、VOCを低減・抑制し、クリーンで居心地の良い室内空間を実現した。 |
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国際規格「エコテックス規格100」の認証を取得した、人体への安全性に配慮したシート生地を『i(アイ)』に引き続き採用した。 |
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UV&ヒートプロテクトガラスを、ウインドシールドに加えて、新たにフロントドアガラスにも標準装備。後席周りのプライバシーガラス(リヤドア/クォーター/テールゲート)と合わせて、全方位の窓で紫外線・赤外線の室内への侵入を低減した。 |
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IV. |
使い勝手の更なる向上(装備・ユーティリティ) |
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同社の軽自動車としては初めて、インパネシフトを採用することで、フロアシフトの操作性・視認性に優れた良さと、ベンチシートとの組み合わせで左右ウォークスルーしやすいコラムシフトの良さを両立させた。また、自然な操作性を目指し、前後方向へ動かすフロアシフトに近い操作角度になるよう配慮した。 |
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従来の「eKシリーズ」同様、目線の移動量の少ないセンターメーターを採用。ステアリングホイールの陰にならない程度に運転席側に近づけることで、視認性の向上を図った。 |
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インナーレール式電動スライドドアを採用した「MS」「GS」では、幼い子供のいる使用環境を想定して、汚れが染みにくい撥水加工のシート生地を新たに採用した。 |
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乗員全員にカップホルダーを一つずつ配置した(前席はユニークなスケルトンカラーの挟み込み式、後席※はアームレスト一体型)。 |
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運転席側アッパーボックスや助手席側グローブボックスを大型化(従来の「eKシリーズ」に比べてアッパーボックスは約3倍、グローブボックスは約2倍)して、両側のアンダートレイやチケットホルダーと合わせて、前席周りの収納を更に充実させた。また従来から好評の、助手席ドアの車検証ボックスやプチごみ箱も引き続き採用。プチごみ箱はフタ付きとし、前述の通り、助手席背面にも取り付け可能とした。 |
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V. |
環境性能の向上
パワートレインは、従来の「eKシリーズ」で実績のある3G83型3気筒SOHCエンジン(『eKスポーツ』の「R」はインタークーラーターボ付エンジン)と、3種類(5M/T、3A/T、4A/T)のトランスミッションの組み合わせを踏襲し、環境性能向上を主眼に改良を施した。 |
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排出ガス低減
触媒の改良などにより、自然吸気エンジン搭載の全車で、平成17年排出ガス基準の75%低減レベル(☆☆☆☆)を達成。また、インタークーラーターボ付エンジン搭載車についても同50%低減レベル(☆☆☆)とした。 |
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燃費向上
4A/T車(2WD仕様)に直結機構付きのトルクコンバーターを採用するなど、全体的に燃費の向上を図り、主なグレードで平成22年度燃費基準を達成(『eKワゴン』の3A/T+4WD仕様車、『eKスポーツ』の「R」を除く)。『eKワゴン』の「M」5M/T仕様では同基準+10%以上を達成し、2006年度グリーン税制に適合した。 |
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VI. |
安全性能の向上 |
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追突事故の軽減のため、従来のバルブタイプより点灯が早くて、球切れの心配もなく、また被視認性が高いLEDタイプのリヤコンビランプを採用(軽自動車で初)。 |
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後方に対する衝突安全対策として、『i(アイ)』や『アウトランダー』等にも採用した頚部衝撃低減フロントシートを新たに装備した。 |
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ボンネットフードのかさ上げや、エンジン補記類の形状変更によって、ボンネット下の空間を確保し、歩行者保護にも対応した。 |
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従来の「eKシリーズ」同様、全てのパワーウインドウに挟まれ防止機能を装備するとともに、衝撃吸収構造ステアリングコラム、衝突時のブレーキペダル後退抑制構造などを採用した。 |