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モータースポーツ



2006年11月16日
2007年ダカールラリー(通称パリダカ)
「チーム・レプソル三菱ラリーアート」、新型 『パジェロエボリューション』の4台体制で前人未到の7連覇・通算12勝目を目指して参戦



三菱自動車と同社のモータースポーツ統括会社MMSPは、2007年1月6日(土)にポルトガルの首都リスボンをスタートして1月21日(日)にセネガルの首都ダカールにゴールする2007年ダカールラリー*1(通称パリダカ)に、「チーム・レプソル三菱ラリーアート」(Team Repsol Mitsubishi Ralliart)から新開発の『パジェロエボリューション』(MPR13)の4台体制で参戦する。

ドライバーは、パリダカ通算2勝を挙げている日本人エース・増岡浩を筆頭に、四輪部門で同じく通算2勝のステファン・ペテランセル(フランス)、前回の2006年大会で初優勝を飾ったリュック・アルファン(フランス)、そして気鋭の若手ホアン・ナニ・ロマ(スペイン)という強力な4名体制。前人未到の同一メーカーによる、7年連続総合優勝と通算12勝目の獲得を目指す。
 
*1  大会正式名称は「ユーロミルホー・リスボン~ダカール2007」(Euromilhoes Lisbon - Dakar 2007)。
冠企業のユーロミルホーはポルトガルのロットくじ運営組織

■ 「チーム・レプソル三菱ラリーアート」
 
チーム代表 鳥居 勲(MMSP Ltd./MMSP SAS社長)
チーム監督 ドミニク・セリエス(仏)
メインスポンサー レプソル(スペインに本拠を置く石油会社)
出場車両 三菱パジェロ エボリューション(MPR13型)
出場ドライバー/コ・ドライバー  増岡 浩/パスカル・メモン(仏)
ステファン・ペテランセル(仏)/ジャン-ポール・コトレ(仏)
リュック・アルファン(仏)/ジル・ピカール(仏)
ホアン・ナニ・ロマ(西)/ルーカス・クルス・センラ(西)

■ 「チーム・レプソル三菱ラリーアート」、2007年ダカールラリー展望

三菱自動車チームは、1983年の第4回ダカールラリーに初代『パジェロ』の市販車無改造仕様で初めて参戦して以来、24大会連続で出場している。4代目となった市販車の『パジェロ』は発売から25年目を迎え、累計生産台数でも250万台を突破。パリダカには25回連続で参戦という節目の大会となる。三菱自動車チームは、2006年大会で6連覇と通算11勝という同一メーカーによるものとしては共に最多となる記録を樹立しており、2007年大会では更なる記録の更新に期待と注目が集まっている。

ディフェンディングチャンピオンの「チーム・レプソル三菱ラリーアート」(以下、三菱自動車チーム)は、前回大会から不変の磐石な布陣で2007年大会に望む。その筆頭は、2002年大会と2003年大会で2年連続総合優勝を飾っている、日本期待の増岡浩。2004年大会でも僅差の総合2位を獲得している増岡は、2005年大会と2006年大会では無念のリタイアを喫しており、今大会は雪辱の一戦となる。ステファン・ペテランセル(フランス)は、二輪部門で歴代最多となる通算6回の総合優勝を飾っており、四輪部門転向後も三菱自動車チームで2004年大会、2005年大会と2年連続総合優勝を果たしている。元アルペンスキーチャンピオンのリュック・アルファン(フランス)は、三菱自動車チームから初めて出場した2005年大会でいきなり総合2位に入り、チームのワン・ツー・フィニッシュに貢献。さらに2006年大会では近年稀に見る接近戦を制して初の総合優勝を挙げた。パリダカ前哨戦となるUAEデザートチャレンジでも総合優勝を果たすなど好調を維持、今大会ではパリダカ2連覇を目指す。そしてホアン・ナニ・ロマ(スペイン)は、2004年大会の二輪部門で総合優勝を飾り、三菱自動車チームからの抜擢を受けて2005年大会から四輪に転向した期待の若手。2年目の2006年大会では総合3位に入り、期待通りの実力と才能を見せている。彼らのパリダカ合計優勝回数は5勝、ペテランセルとロマの二輪時代の勝利数も加えれば実に12勝という圧巻の数字となる。

三菱自動車チームは、これまでに培ってきた技術力と優位性をさらに高めた新開発の『パジェロ エボリューション』(MPR13)を、今大会に全4台投入する。2002年大会からFIAグループT1(改造クロスカントリーラリー車両)規定に則ったスーパープロダクション規定がトップカテゴリーとなったが、同規定に基づいて開発した初代『パジェロエボリューション』(MPR10)は、2003年大会で増岡浩の手によりデビューウィンを飾った。その後、2005年大会からMPR11、2006年大会からMPR12へとバージョンアップを重ね、デビューから負けなしの4連勝中。FIAクロスカントリーラリー・ワールドカップやバハカップにも参戦して、数多くの勝利を飾ってきた。

三菱自動車の技術開発本部モータースポーツ部長の中山修は、「ライバルたちの戦闘力を予測分析した結果、MPR13は『トータルバランスを高める』ことをテーマとして開発しました」と言う。「私たち三菱自動車チームには、1983年から連続して挑み続けてきた中で培ってきた圧倒的な技術とノウハウがあります。『パジェロエボリューション』も、実戦を通じてMPR10、MPR11、MPR12とマイナーチェンジを重ね、MPR13はその技術とノウハウを惜しみなく注ぎ込みフルモデルチェンジさせた、集大成となるニューモデルです」と語る。

また、三菱自動車チームを統率するドミニク・セリエス監督は、「いかなる形式のモータースポーツにせよ、そこで培った経験に勝るものはありません」と言い切る。「競技の性格や路面の特性を的確に把握し、スタッフ全員が自らの役割に応じて豊富な知識と経験に基づいて完璧な体制を整えられるのが、我々の強みです。6月と9月の2度にわたって、合計で1万km以上となる大規模なテストをモロッコで行いましたが、そこで得られた手応えには、とても勇気づけられました。また、『勝負はアフリカで』という従来からの戦略に変わりはありませんし、最後にダカールで笑うのは我々であると確信しています」と語った。

最後に、三菱自動車のモータースポーツ統括会社MMSPの鳥居勲社長は次のように語っている。「ライバルの台頭により、今大会はこれまでで最も厳しい戦いとなることでしょう。しかし、我々は、新しい『パジェロ エボリューション』の開発に、これまで以上に懸命な努力を傾けてきました。そしてスタッフ全員が勝利に向かって全力を尽くしています。僅かながらでもアドバンテージを持つのは我々だと思っていますし、7連勝と通算12勝で自らの記録を更新する自信があります。そして、6月に亡くなった三菱自動車チームのかけがえのないコ・ドライバー、アンリ・マーニュと彼の素晴らしい業績にその勝利を捧げたいと願っています」

■ 「チーム・レプソル三菱ラリーアート」、2007年ダカールラリー出場ドライバーラインナップ

増岡 浩 (Hiroshi Masuoka)
出身 : 埼玉県
生年月日 : 1960年3月13日
コ・ドライバー  : パスカル・メモン(フランス)

日本を代表するクロスカントリーラリードライバーである増岡の国際ラリーデビューは、1985年のファラオラリーで、パリダカには1987年大会から出場。今回で20回目の挑戦となる。1990年大会と1994年大会では市販車改造クラス優勝を飾り、2002年大会では悲願の総合初優勝。続く2003年大会も制して2連覇を達成した。過去2回のパリダカでは連続リタイアを喫しており、今大会は雪辱の一戦として自身3度目の総合優勝に挑む。なお、コ・ドライバーには前回の2006年大会に続き、2002年の初優勝時のパートナーでもあるパスカル・メモンを起用する。

「前回大会では序盤でリタイアとなってしまい、非常に悔しい思いをしましたので、今回は何としてもよい結果を出したいと思っています。MPR13はとても扱いやすく、狙ったラインを外さない、優れたハンドリングを実現しています。テストも順調に消化できましたし、大いに手応えを感じているところです。このクルマで私にとって3回目の、三菱自動車チームにとっては12回目の勝利を挙げることができれば最高ですね」

ステファン・ペテランセル (Stephane Peterhansel)
出身 : フランス
生年月日 : 1965年8月6日
コ・ドライバー  : ジャン-ポール・コトレ(フランス)

パリダカ二輪部門で史上最多記録となる6度の総合優勝を獲得しているペテランセルは、まさにパリダカの申し子といえる。二輪部門では1991年大会で初の総合優勝を飾り、以後1998年大会までの8回のパリダカで6勝をマーク。1999年大会から四輪部門に転向し、2002年夏に三菱自動車チームに加入した。そして2004年大会では四輪部門でも総合優勝を獲得。ユベール・オリオール以来、史上2人目の二輪・四輪両部門制覇を成し遂げた。さらに2005年大会でも優勝を飾って2連覇を達成している。コ・ドライバーは、四輪転向後、長年コンビを組んでいるジャン-ポール・コトレ。

「MPR13は走行安定性と旋回性能を高次元で両立させており、どんな状況においても安全に走らせることができます。従来型に対して大きな進化を遂げたことに満足していますし、このクルマで出場する今大会には、自信があります。ジャン-ポールと私のコンビネーションも良好です。ただし、ライバルたちも強力になっていますので、さらにベストを尽くしていかなければなりません。ダカールラリーは先が読みづらいイベントですから、これまでの私たちの経験のすべてを注ぎ込んで、3度目の勝利を目指していきます」

リュック・アルファン (Luc Alphand)
出身 : フランス
生年月日 : 1965年8月6日
コ・ドライバー  : ジル・ピカール(フランス)

1997年のワールドカップ年間チャンピオン獲得など、アルペンスキーの元王者としてヨーロッパでは非常に高い知名度を誇るアルファン。スキー引退後はモータースポーツに打ち込み、自らチームを組織してル・マン24時間などの耐久レースに参戦。その一方でパリダカをはじめとするクロスカントリーラリーにも挑戦してきた。パリダカ初参戦は1998年大会で、翌1999年大会では市販車無改造クラスで優勝。三菱自動車チームには2004年夏に加入し、ワークス体制で2度目のパリダカとなった2006年大会で初の総合優勝。今大会は2連覇を目指す。コ・ドライバーのジル・ピカールは2006年大会以来のコンビ。

「ダカールラリーで優勝することは、私の夢でした。かつてスキー競技で何度も大きなタイトルを勝ち取ってきましたが、この競技で勝つことは別物ですね。何より、チーム一丸となって努力しなければ勝てません。私たちは三菱自動車チームという一つの形を作っていて、私はそのうちの一人のドライバーにすぎません。チームの誰もが重要な役割を担い、全員が仕事をまっとうしてきたことで、これまで幾多の栄光を勝ち取ってきたのです。そんな素晴らしいチームワークが、今大会でも再び発揮されることは間違いありません。ステファンもヒロシもダカールラリーを2回優勝していますから、私も彼らの仲間入りができるといいですね」

ホアン・ナニ・ロマ (Joan "Nani" Roma)
出身 : スペイン
生年月日 : 1972年2月17日
コ・ドライバー  : ルーカス・クルス・センラ(スペイン)

チームメイトのペテランセルと同じように、パリダカの二輪部門で総合優勝を飾った後に四輪に転向してきたロマ。1994年にエンデューロ(二輪のオフロード耐久レース)のヨーロッパ選手権チャンピオンとなり、パリダカには1996年に初出場。そして2004年大会で総合優勝を果たした。2005年夏には彼の将来性を見込んだ三菱自動車チームに抜擢されて、四輪に転向。四輪で初のパリダカとなった2005年大会で6位、2年目の2006年大会では3位に入賞している。四輪転向以来、彼のコ・ドライバー兼指南役を務めてきたベテランのアンリ・マーニュ選手は、2006年6月のFIAクロスカントリーラリー・ワールドカップ第4戦モロッコラリーで発生したアクシデントによって還らぬ人となった。今大会では新たに同胞のルーカス・クルス・センラとのコンビとなる。

「新開発のMPR13のパフォーマンスは、とても素晴らしいです。砂丘やキャメルグラス(ラクダ草)が点在する土漠のような難しいコースを走るにおいても、理想的なバランスのマシンだと思います。従来型に比べて全体的に重心が低くなり、ドライブしやすくなっています。室内空間が広がったので、身長が高い私にとっても快適です。また、ルーカスとの新しいコンビネーションにもいいフィーリングを得ています。アンリと彼の経験に代わるものはありませんが、ルーカスと僕は同じスペイン語をしゃべりますし、ラリーを通じて一層良好なパートナーシップを築いていけると確信しています」

■ 出場車両:新型『パジェロ エボリューション』(MPR13)

[主な特徴]
フレーム
1 従来のサブフレーム構造を廃止した、一体構造による完全新設計のマルチチューブラーフレームの採用による軽量化および高剛性化
2   トレッドの拡大による高速安定性の向上
3 室内空間の拡大によるドライビングポジションの最適化およびドライバーの快適性の向上
4 室内周辺の強度アップによるドライバーの安全性の向上
5 燃料タンク・スペアタイヤ(最大4本)の搭載位置低下による低重心化および前後重量バランスの向上
燃料300L+スペアタイヤ3本搭載時:重心位置 約15mm低下
燃料500L+スペアタイヤ4本搭載時:重心位置 約50mm低下
6 スペアタイヤ搭載方式の変更による低重心化およびマスの集中化
車両後部に4本を縦置きしていた従来方式に対して、うち1本を車両中央後部に水平搭載
ボディ
1 模型風洞試験に基づいたボディ形状の最適化および前面投影面積の縮小による空力性能の向上(Cd値:約5%向上)
2   悪路走行時の路面干渉に一層配慮した細部形状による走破性の向上
3 各冷却器へのエアフローの導入・排出の最適化による冷却性能の向上
サスペンション
1 基本ジオメトリーの最適化による走行性能の向上
2   スプリングレートやダンパー減衰特性の改良による走行性能の向上
エンジン
1 動弁系部品の軽量化およびフリクションの低減によるスロットルレスポンス・ドライバビリティの向上
2   燃料噴射制御の精度向上および最適化による瞬間トルクの安定化
3 ドライサンプ用オイルタンクをベルハウジング内に配置したことによる低重心化およびマスの集中化

新型『パジェロ エボリューション』(MPR13)は、三菱自動車の技術開発本部モータースポーツ部(愛知県岡崎市)とMMSP SAS(フランス、ポン・ド・ボー)の綿密な連携のもとで開発された、最新鋭のクロスカントリーラリーカー。完成の領域に達しつつあったMPR12の優位性を継承しつつ、トータルバランスを一層向上させるというコンセプトでMPR13の開発はスタートした。特に留意した点は、低重心化とマスの集中化の徹底によって、一段と良好なダイナミックバランスを確保することだった。併せて、トレッドが広げられ、サスペンションジオメトリーも一新されたMPR13は、走行安定性と操縦安定性が格段に向上した。車両規則により直径32mmの吸気リストリクター装着が課せられる自然吸気の4L MIVECエンジンやフルタイム4WDシステムは、機構的には大きな変更はないが、細部にわたる徹底した改良でさらにパフォーマンスを上げている。エンジンは、動弁系部品の軽量化やフリクションの低減などにより、スロットルレスポンスが向上し、高速域での伸びが増している。改善された空力性能とあいまって、トップスピードへの到達速度やトップスピードそのものも向上している。また、燃料噴射制御の精度向上によってトルクの発生を安定化させたことにより、グリップレベルの低い砂漠での走破性を向上させている。

走行性能面ばかりでなく、室内の快適性や安全性の面でも改良は施されている。ドライバーとコ・ドライバーは、室内が拡大されたことにより、いっそうドライビングに集中して競技に臨めることとなった。なお、低重心化のために全容量分の燃料タンクをドライバー着座位置の下に置いたことで、ドア開口部下端の位置が上がることになり、特徴的なガルウィング式ドアを採用することとなった。また、車両のフロントマスクとリヤビューには、今年10月より発売開始となった4代目となる新型『パジェロ』と共通イメージのデザインを与えている点も特徴の一つとなっている。

MPR13の開発がスタートしたのは、2005年5月。その1年後の2006年6月には1号車が完成し、フランスでシェイクダウンを行った。続いて6月末から7月上旬にかけてモロッコで本格的なテストを実施し、テストドライバーのジャン-ピエール・フォントネ(フランス)と、レギュラードライバーの増岡、ペテランセル、アルファン、ロマが交替でドライブした。このテストで得たデータをもとに、さらに改良を加えたMPR13を9月に再びモロッコへ持ち込み、再び本格的なテストを実施。新型車にありがちな初期トラブルは皆無で、これら2度のテストを通じてMPR13は通算1万km以上の距離を走破した。11月5日(日)~10日(金)に開催されたFIAクロスカントリーラリー・ワールドカップ最終戦UAEデザートチャレンジでは、MPR13のステアリングをペテランセルに託して実戦投入。序盤に軽微なトラブルによって後退を喫したものの、中盤以降は好タイムを連発。ペテランセルのMPR13は、従来型を駆るアルファンに続く2位で完走し、高いパフォーマンスを示したばかりか、貴重な実戦データを収集。三菱自動車チームにとっての、大きな収穫であった。

■ 出場車両:新型『パジェロ エボリューション』(MPR13) 主要諸元
 
全長 4195mm
全幅 1990mm
ホイールベース 2775mm
トレッド(前/後) 1750mm/1750mm
エンジンタイプ V型6気筒 DOHC24バルブMIVEC
(ドライサンプ式オイルシステム付)
燃料噴射装置 ECIマルチ
排気量 3.997L
最高出力 199kW(270ps)/5500rpm
最大トルク 417Nm(42.5kgfm)/4500rpm
変速機 リカルド社製6速シーケンシャルマニュアル
4WDシステム フルタイム4WD デフロック付セルフロッキングデフ
フロントデフ Xトラック製 デフロック付セルフロッキングデフ
リアデフ Xトラック製 デフロック付セルフロッキングデフ
フロントサスペンション 独立懸架/ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング
+アンチロールバー
リヤサスペンション 独立懸架/ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング
+アンチロールバー
ショックアブソーバ BOS社製 減衰力調整式ダンパー
ステアリング形式 ラック&ピニオン(パワーステアリング)
ホイールストローク(前/後) 250mm/250mm
ブレーキ形式 ブレンボ社製 6ポッドキャリパー+ベンチレーテッドディスク
ホイール OZ社製 7x16インチアルミニウムホイール
タイヤ BFグッドリッチ社製 235/85-16
車両重量 1825kg(規則最低重量)
その他特徴 スチール製マルチチューブラーフレーム+カーボン製ボディ
タンク容量 500L

■ 大会概要:第29回ユーロミルホー・リスボン~ダカール2007
    (Euromilhoes Lisbon - Dakar 2007)

2006年大会に続いて、ポルトガルのリスボンがスタート地に選ばれた2007年大会。ラリーは例年通り、二輪、四輪、トラックの3部門によって構成され、すべてのエントラントは2007年1月4日(木)~5日(金)に車検と書類申請を行い、1月6日(土)にリスボン市内でスタートが切られる。ラリーはポルトガルでスペシャルステージをこなした後にスペインを通過し、フェリーでジブラルタル海峡を渡ってアフリカに上陸。モロッコ、モーリタニア、マリを経てアフリカ西海岸のセネガルに入り、1月21日(日)に首都ダカール近郊のラックローズにゴールする。なお、ラリー中に1日だけ設けられる休息日は、1月13日(土)にモーリタニアのアタールで設けられる。

前半のモロッコやモーリタニアでは土漠や砂丘群が待ち構えるが、後半に控えるマリやセネガルでは砂丘は消え、赤土の大地に生い茂る木々の中を行くトロピカルでツイスティなコースとなる。今大会では全体の約40%のコースが新しくなる予定で、とりわけモーリタニア砂漠での砂丘走行がさらに増える見込みだ。また、競技面では前回の2006年大会から大幅に強化されたGPS(衛星側位システム)の使用規制が同様に行われ、原則的に主催者から手渡されるロードブックを頼りに走行することから、ナビゲーションの精度も戦いの重要な鍵を握ることになる。加えて、メカニックからのサービスサポートを得られないステージも増え、耐久信頼性の面でもよりシビアな戦いとなる。

■ 『デリカD:5(ディーファイブ)』が、三菱自動車チームのサポートカーとして登場

三菱自動車チームは2007年ダカールラリーにおいて、競技期間中にスタッフと各種機材をビバーク(走行終了後に車両整備をする場所)からビバークへと移動させるためのサポートカーとして、来年年初に発売予定のワンボックスタイプのミニバン『デリカD:5(ディーファイブ)』を使用することを決定した。

『デリカD:5』は、"ミニバンの優しさ" と "SUVの力強さ" の融合をテーマとして、目下開発中の新型車。2.4LのMIVECエンジンと電子制御4WDシステムを搭載、高い最低地上高と大径タイヤを特長として、オフロードでの走破性も考慮されている。アプローチアングル・ディパーチャーアングル・ランプブレークオーバーアングルは既存の同カテゴリーにはない優れた数値を実現しており、決して平易ではないアフリカの大地を、各種機材などを積載しつつスタッフ数名を乗せて、安全かつ確実に走破するには最適と判断した。サポートカーは、各ビバーク間を競技ルートとは異なる迂回路で走行するが、総走行距離は約8,000km前後となる見込みで、路面は舗装路だけでなく、比較的フラットな土漠、起伏に富む山岳路やワインディング路など様々だ。全行程を走りきりチームのサポートを滞りなく務め上げるには、相当な走破性と耐久性を要するといって過言でない。「どんな道でも人とモノを快適かつ安全に運ぶ」という『デリカ』の車名がもつ本来の使命を、三菱自動車チームのサポートカーとして実践することとなる。

2006年大会をサポートカー(当時は『パジェロ』)で移動したエンジン担当のエンジニアである幸田逸男は「全行程の半分以上は舗装路ですが、土漠や砂漠などもあり、ここには "すべての種類の道" があると言えます。ワジ(枯れた川)やキャメルグラス(砂漠に生える植物で硬質のコブ状になる)などパリダカならではの光景も見られますし、『パジェロ』ですらオーバーヒート寸前になるほど厳しい場面もあります。テストコースでは経験できない過酷な耐久試験と捉えれば、今回の活動の意義は大きいと思います」と語る。車両は開発中の市販仕様をベースとしてダカールラリーに適した若干の改造を施し、MMSP(フランス)に輸送。現在はパリダカ本番に向けて、各部のチェックを行っている。

今回の『デリカD:5』は、『パジェロ』など他のサポートカーと同様に安全性を確保するため、ボディにはロールバーを装着。シートは運転席・助手席・2列目を悪路走行にも耐えうるようバケットシートに交換している。エンジン、トランスミッション、電子制御4WDシステムは、ハードそのものには手を加えず、過酷な走行に適したセッティングに一部仕様を変更。サスペンションはアーム類に若干の補強を加えたほか、アブソーバー及びスプリングをラリー専用のものに変更。タイヤ&ホイールも同様に、ラリー専用のものに変更している。尚、1日の総走行距離が長いため、燃料タンクは容量を増やして対応する。

この『デリカD:5』のステアリングは、アジア・パシフィックラリー選手権(略称APRC)で活躍中の田口勝彦(RALLIART)に全行程が委ねられ、MMSP鳥居社長ほか数名のスタッフが乗車。ラリードライバーの田口は、来年早々に発売を控えた『デリカD:5』を駆り、サポートチームの一員として、三菱自動車チームの7連勝及び通算12勝の達成に貢献することを力強く約束した。

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