三菱自動車は2年目の挑戦となるパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(以下パイクスピーク)の2013年大会に、進化させた競技専用車ミーブ・エボリューションⅡを2台送り込んだ。市販車の量産部品を元に先行開発した大容量バッテリーと高出力モーターを搭載し、最高出力は400kWを発揮。フロント、リヤともに2基の合計4基のモーターで構成されるクアッドモーター4WDシステムとし、パワーを的確に路面へと伝達できるものとした。さらに車両運動統合制御システムS-AWC(Super All Wheel Control)を新たに採用し、操縦安定性の向上を図った。専用ボディによる車両軽量化、空力性能の改善も相まって、走行性能を大幅に進化させた。ドライバーは監督兼任の増岡浩に加え、新たに同レースの二輪車部門で過去6度の優勝を誇るグレッグ・トレーシー(米国)を起用し、2台体制で電気自動車クラスの優勝を狙った。