ELECTRIFICATION

ENVIRONMENT CORE
ELECTRIFICATION
TECHNOLOGY

PHEV

開発者の想い Soul of Electrification

  • Sustainability

    豊かな自然を次世代に残す

  • Drivability

    思いのままに行動する

電動化技術開発者の想い。

我々は、次世代やその先の未来に生きる全ての人々や生物が、澄み渡る空・青い海・緑豊かな大自然と共に、のびのびと生きて欲しいと願っています。

そして地球環境と共生しながら、クルマで走る愉しさ、天候やシーンに縛られない自由さ、クルマと共に過ごす便利さを実感し、希望に満ちた発展的な人生を送っていただきたいという想いがあります。

EV・パワートレイン技術開発本部
百瀬 信夫

原点

1960年代、日本のモータリゼーションの発展はすさまじく、この発展とともに、都市部における交通の過密化は、渋滞を引き起こす要因にもなり、自動車の排出ガスによる大気汚染や騒音などが大きな社会問題になっていました。この対策のひとつとして注目されたのが、排出ガスを出さない電気自動車でした。
三菱自動車では、三菱重工業(株)から分離・独立する前の1966年10月に、東京電力(株)と「現用電池の改良による電気自動車の試作ならびに諸試験」についての研究委託契約を締結し、三菱電機(株)、日本電池(株)とともに、将来のタウンカー、特殊サービスカーを目的とした電気自動車の開発を進めました。10数台の試作車を完成させたのち、1971年(昭和46年)5月にミニカバンをベースにしたE12型電気自動車10台を東京電力(株)に納入しました。ミニカバンEVには、鉛電池が搭載され、最高速度は80km/h、回生制動装置も備えていました。
その後も、ミニキャブバン、ミニキャブトラック、デリカバンをベースとした電気自動車を、東京電力(株)を中心に、さまざまな電力会社に納入し、営業用車両などに使用されました。

研究・開発の歴史

1971年のミニカバンEVの完成以降も研究を継続し、三菱(P)HEVは、世界の自動車メーカーでは初めてアメリカ・カリフォルニア州の大気資源局(CARB)と車両テストに関する契約を締結し実用実験を行いました。FTO-EVではリチウムイオン電池の性能を追究しギネス記録を達成しました。
その後インホイールモーターを開発し、LANCER EVOLUTIONと組み合わせ、電動車の運動性能研究に取り組んだりと、公道試験を踏まえながら、着実に研究・開発を進めていきました。
そして、 1964年に始まった研究・開発から45年後の2009年、当社はEV量産化を成し遂げ、世界初の量産EV i-MiEVを世に送り出し、電動車時代の起点となりました。

そしてこのとき既に、当社のコア技術である “Plug-in Hybrid EV system” は開発の真っ只中にありました。Plug-in Hybrid EV systemをSUVと融合させることで、環境性能に優れ、かつ悪路にも適応できる走破性能、天候やシーンに左右されない安定性と走りの楽しさも併せ持ち、更には電気を取り出して使えるという、唯一無二のコンセプトで開発されたプラグインハイブリッド車が、2013年に発売したOUTLANDER PHEVです。電動SUVという新境地を切り開き、”走っても、止まっていても価値のあるクルマ” として世の中に提案し、またマイナーチェンジと共にシステムのアップデートを繰り返し、2019年モデルでは約90%の改良を行い、同じ車種とは思えないほどの性能進化を遂げました。

2020年には、EVらしさに磨きをかけ、爽快でありながら、力強さを感じる走りを併せ持つ電動SUV、ECLIPSE CROSS PHEVを完成させたのです。

技術開発方針・目標

三菱自動車は、持続可能な社会の実現には、地球環境の保全と人類の発展を両立することが必要であると考えています。この認識の下、環境への取り組みの方向性と目標を定めた「新環境計画パッケージ」を策定し、これにもとづき、プラグインハイブリッド車をはじめとする電動化技術など独自の強みを生かして地球環境の保全に取り組みます。

「新環境計画パッケージ」は、環境方針、環境ビジョン2050、環境ターゲット2030の3つで構成されています。環境ターゲット2030の目標の1つに「新車CO2排出量(※) -40%(2010年度比)」を掲げ、プラグインハイブリッド車を中心とした電動車比率50%の実現を目指します。

新環境計画パッケージ
※新車1台あたりの走行時CO2排出量

三菱自動車が目指す
クルマづくり

環境に優しいSUV

地球にやさしい そして
しっかり走り愉しく使える

世界の社会課題である「地球の環境」を守りたい
人間が抱く「冒険したい・挑戦したい気持ち」にこたえたい

三菱自動車の「環境に優しいクルマづくり」と、どこまでもタフに力強く走る「安心安全なSUVのクルマづくり」が融合し、あなたの日常の生活から非日常の生活までを、より新しく愉しいものへ

開発アプローチ

社会課題や、お客様のリクエストに、三菱自動車が応えることができるコアテクノロジーとは?
エンジニアたちが考え抜いて辿り着いた、ひとつの答え

それが Plug-in Hybrid EV system

地球にやさしい

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今、最も地球環境に優しい
電動システム

2050年CO2排出ネットゼロの社会を実現するために、生産から廃棄までの環境負荷をトータルして算出し評価する「Life Cycle Assessment」の考え方が、現在では主流となっています。 三菱自動車は、”Plug-in Hybrid EV system”が、各国のエネルギー施策やCO2排出ネットゼロの社会を実現するための、今、最も地球環境に優しい電動システムである、と考えています。

走行時の排出量。製造や発電にもかかるトータルの排出量
2025年時点における、実質CO2排出量の三菱自動車独自の評価

思いをかなえる

2

様々なリクエストに
柔軟にこたえる

全ての機能を兼ね備えていることで、お客様はストレスなく、走ったり使ったりする愉しさを拡げられます。
市街地はより静かに、ドライブや旅行ではより遠くへと、目的に応じて機能を選ぶことができます。

モータードライブによるクリーンでパワフルな走り、ハイブリッドによる長距離走行など、各走行状況に合わせてEV/シリーズ/パラレルの最適走行モードへ自動的に切り替わり、環境に優しくかつ快適な走りを実現します。

そして、いつもの時でも、もしもの時でも、クルマの中だけでなく家とも結んで電気を使える、お客様の生活に寄りそった電動システムです。

高性能&新付加価値

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走っても止まっていても
価値がある

プラグインハイブリッド車は、Life Cycle Assessmentまで考慮したとき、実質CO2排出量が最小となるクルマです。また、電池とエンジンの併用ができるので、電池残量が少なくなるとエンジンで発電し、モーターで走り続けることができます。
そして、車載のコンセントから最大1500Wまで出力が可能で、アウトドアレジャーや非常時において、照明や調理器具などの電化製品を自在に使用することができます。また、V2H機器を経由して、駆動用バッテリーの電力を住宅へ供給すれば、満充電の状態で一般家庭の最大約1日分※、エンジンでの発電※も組み合わせれば、ガソリン満タンで最大約10日分※の電力を供給が可能です。

※ 供給可能電力量は当社試算による(一般家庭での一日当たりの使用電力量を約10kWh / 日として算出、V2H機器等の変換効率は含みません)。住宅との接続にはV2H機器が必要です。V2H機器に接続している場合、エンジン始動による発電はできません。エンジンでの発電を行う場合は、V2H機器との接続を終了してください。

三菱自動車の独自評価

OUTLANDER PHEV DNA
三菱自動車にとって最初の電動SUVが完成するまでの系譜

開発者が語る電動化技術