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トップコミットメントこちらのページは2018年10月発行のCSRレポート2018の内容を掲載しています。
CSRレポート2019の掲載は本年9月末を予定しています。

三菱自動車らしさを発揮したCSRで活力ある社会の創造に貢献します

経営環境の変化に対応し、モビリティの新たな可能性を追求

自動車産業を取り巻く経営環境は大きく変化しています。例えばAIやIoTなどの新たなテクノロジーはモビリティにも取り入れられ、クルマの価値や役割が変わりつつあります。また、シェアリングの広がりは「クルマは所有するもの」という従来の常識を塗り替えていくでしょう。このような中、三菱自動車は2016年にルノー・日産アライアンスの一員となり、持続的成長に向けた歩みを始めました。

こうした内外の変化をチャンスに変えていくためには、自らも変革を起こしていかなければなりません。その決意のもと、当社は2018年度に新たなビジョン・ミッションを制定しました。「モビリティの可能性を追求し、活力ある社会をつくります」というビジョンと、その実現に向けた4つのミッションは、長期的視点から三菱自動車グループ全社が目指す姿を表明したものです。

また、急速に変わる世の中のニーズに対応するためには当社とは異なる強みを持ったパートナーとの協働も重要です。例えば電動車はバッテリー性能が大きな鍵を握っており、バッテリーメーカーとの連携が欠かせません。コネクテッドカーの分野も同様であり、2018年9月にはルノー、日産自動車、三菱自動車の3社はGoogleと技術提携を結びました。このようなパートナーシップを通じて、従来難しいとされていた性能や装備の実用化を進めていきます。

世の中のニーズを見極め、新しいクルマづくりに活かすことで当社は社会に限りなく貢献できると考えています。

特定したマテリアリティのもと、事業を通じた社会課題の解決へ

2015年、国連にて「持続可能な開発目標(SDGs)」が採択されました。三菱自動車はSDGsの重要性を認識し、有識者へのヒアリングや社内における検討を重ね、2018年度に環境・社会・ガバナンス各分野の様々な課題から当社が取り組むべきCSR重要課題(マテリアリティ)15項目を特定しました。

15項目のマテリアリティすべてに役員クラスの担当責任者を定め、目標とKPIを策定しました。取り組みの進捗および成果は、私が委員長を務めるCSR委員会にてフォローしてまいります。

15項目の中でもステークホルダーの関心度と自社への影響度の両方の観点から特に重要度が高い以下のマテリアリティ6項目に関しては、役員をリーダーに指名し、より徹底したフォローができる体制としました。

  • 気候変動・エネルギー問題への対応
  • 道路交通事故の削減に寄与する製品の提供
  • 製品品質、セールス・サービス品質の向上
  • 事業を通じた地域経済への貢献
  • 働き方改革
  • コーポレートガバナンス・コンプライアンス

最初の項目は、「気候変動・エネルギー問題への対応」です。世界各地で記録的な豪雨や干ばつなどが発生し、地球規模で様々な環境の変化が起きています。

温室効果ガスの削減など、環境負荷の低減に取り組むことは自動車メーカーとしての責任であり、当社としては特に電動車を普及させていくことが、気候変動対策への貢献になると考えています。

一方で、いかに自然災害に備えるかという視点も重要です。例えば電力供給が止まった時にも電源として活用できる電動車は、災害に負けない強靭な社会づくりにも貢献しています。

2つ目の「道路交通事故の削減に寄与する製品の提供」については、予防安全技術の向上により、自動車事故の原因の9割といわれるヒューマンエラーの削減が可能だと考えています。また、万一、事故が起きてしまった際にも乗員と歩行者などの被害を軽減するための技術開発も進めています。

3つ目の「製品品質、セールス・サービス品質の向上」については、製品自体の品質向上だけでなく、販売やアフターサービスの品質も追求しています。その取り組みの一つとして、ミツビシ・モーターズ・タイランド(MMTh)が2018年6月に開設した、販売およびサービスのトレーニングセンター「エデュケーション アカデミー」では、現地スタッフを育成し、お客様満足の向上につなげています。

4つ目の「事業を通じた地域経済への貢献」については、国内外で様々な取り組みを行っています。海外では特に生産拠点を持つタイ、フィリピン、インドネシアにおいて政府との信頼関係を築き、投資・雇用・人材育成・技術移転という4つの貢献に加えて、現地生産車の輸出を促進することにより国益への貢献も期待されています。

日本国内においても 当社生産拠点と取引先や地域との関係を大切に考えています。2018年8月には岡山県と「EVシフトに対応した産業と地域づくり」に関する協定を締結しました。今後の本格的なEV時代に向けた産業振興やインフラ整備に、岡山県と連携して取り組んでいきます。

5つ目の「働き方改革」は、社員一人ひとりが「どういう生き方をしますか?」という問いかけでもあり、私自身の思い入れが最も強いものです。単に時間外労働時間の削減や有給休暇の取得促進などに限った話ではなく、増加傾向にある育児や介護を抱える社員が家庭と仕事の両立を図れるよう、様々な支援制度の充実に努めています。さらに、社員自身が人生に幸せを感じられる取り組みが理想と考え、若手社員とともに会社のあり方を考える少人数の対話を開始しました。

6つ目の「コーポレートガバナンス・コンプライアンス」については、2018年6月の役員改選において社外取締役・監査役を増員し、業務執行の監督・監査の強化を図りました。また、グローバルリスクコントロール担当役員のもと、グローバルな内部統制体制の構築を推進しています。

さらに、過去の反省を踏まえて、経営および役員・社員全員の業務の透明性を高め、コミュニケーションの向上に努めています。

 

三菱自動車という会社の存続を支えているのは、当社製品・サービスの直接のお客様ではない人も含めた、幅広い意味での社会です。CSRに取り組む上でもそのことを常に心に留め、三菱自動車らしい事業活動を通じて活力ある持続可能な社会の創造に貢献すべく、覚悟と決意をもって尽力してまいります。

三菱自動車工業株式会社
取締役
CEO

益子 修