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プロローグ 欧州のラリーフィールドで磨く、 PHEVのテクノロジー

常に極限の状況に置かれるラリーは、アウトランダーPHEVの信頼性の実証の場。プラグインハイブリッドEVシステムとツインモーター4WDの性能を進化させるために自ら課した、新たな挑戦。三菱自動車は、再び、欧州のラリーフィールドに戻ってきた。

ラリー概要 スピードと耐久性が問われる、 総走行距離約670kmのオフロードコース

第29回 バハ・ポルタレグレ500

開催時期 2015年10月22日(木)~24日(土)

1987年の初開催以降、今年で29回目を迎える「バハ・ポルタレグレ500」は、ポルトガル自動車連盟が主催するクロスカントリーラリーで、スペインとの国境に近いアレンテージョ地方の古都ポルタレグレを基点に、スペシャルステージ約440km、リエゾン約230kmの総走行距離約670kmで競われる。国際自動車連盟(FIA)が主催するクロスカントリーラリー・ワールドカップにも第10戦として組み込まれており、世界一過酷なダカールラリーへの参戦を予定している強豪が集うことでも知られ、イベント全体では四輪、二輪、バギーの合計300台以上の参戦が見込まれている。

マシン PHEVシステムとツインモーター4WDを高性能化! ラリーカーならではの精悍な装いで登場!

競技車両は、『アウトランダーPHEV』を使用。電動車両技術と四輪制御技術の開発を推進するため、量産車をベースにラリーカーとして必要とされる改造を施した。

PHEVシステムを高性能化

前後モーターの高出力化、エンジンの高回転化、ジェネレーターの発電量向上。これらの高性能化に駆動用バッテリーの容量アップで対応。
アウトランダーPHEVの走行性能について

ラフロードでの走破性を向上

ラリー専用制御でトラクション性能を強化させたツインモーター4WD及び車両運動統合制御システムS-AWC。最低地上高とサスペンションストロークをアップし、ラリー専用の大径タイヤ&ホイールを装着。ラフロードにおける走破性を向上させた。

チーム パリダカの覇者、 増岡浩が挑む。

Driver's comment 『アウトランダーPHEV』は、環境性能と走行性能を高次元で両立しており、特にモーターによる力強く滑らかな加速性能は、日本のみならず欧州においても高く評価されています。「バハ・ポルタレグレ500」では、比較的フラットなダートコースから起伏の激しいラフロードまで全開で走り抜け、午前・午後のスペシャルステージの間には僅か20分のサービスしかありません。限界走行が連続するため、モーターやバッテリーには高い耐久性が求められます。将来を見据えた電動車両技術と四輪制御技術の先行開発の場として、三菱自動車の電動車両の開発に携わるエンジニアとともに参戦し、上位でゴールを目指して頑張りますので、ご期待下さい。

監督 / ドライバー 増岡 浩 父親の影響で、幼少の頃より自動車に興味を持ち、18歳でオフロードレースに参戦。

世界で最も過酷と言われる「パリ・ダカールラリー」に1987年より三菱パジェロで参戦し、2002、2003年に日本人初となる2年連続総合優勝の実績を持つ。2012年からは、米国コロラド州で行われる歴史あるヒルクライム競技「パークスピークインターナショナルヒルクライム」にEVの競技車両「ミーブ・エボリューション」で参戦。2014年度、監督としてEV改造クラスで初優勝を三菱自動車チームにもたらし、選手としては同クラス2位(総合3位)の実績を残した。

コ ・ ドライバー パスカル ・ メモン (フランス)

1992年のダカールラリーより、三菱自動車チームのコ・ドライバーとして活躍。増岡とは2000年よりコンビを組み、翌2001年に総合2位、2002年には増岡とともに総合優勝を果たした。コ・ドライバーとして様々なクロスカントリーラリーで活躍する一方、ダカールラリーの主催者スタッフの一員として大会運営に携わった経験もある。

レポート ポルトガルの地を駆け抜ける軌跡

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戦績 総合47位 総走行時間 11時間45分47秒00

INTERVIEW 滑りやすくタフなオフロードラリーの状況下で、モーター駆動のPHEVの有効性を改めて確認できた ドライバー兼監督 増岡浩

SS3でのロスが響いて上位フィニッシュすることはできませんでしたが、雨で非常に滑りやすい路面だったにも関わらず『アウトランダーPHEV』はとてもコントロールしやすく、エンジン車が苦労するような泥濘地も難なくクリアすることができました。滑りやすい路面でも、モーターによる駆動はトルクとパワーの出方が一定で扱いやすく、オフロードでのPHEVの有効性を改めて確認することができました。ヨーロッパでは、9月からこのラリーカーのベースである新型『アウトランダーPHEV』の販売がスタートしています。電動車両ならではの、まるでグライダーが滑空するような、力強く滑らかで静かな走りを、欧州のお客様にも是非、体感頂きたいと思います。

INTERVIEW 長時間の限界走行から得られた貴重な経験を、市販車にフィードバックし、性能向上を目指す テクニカルディレクター 田中泰男

SS3の途中でマシンがストップしてしまった原因は、これからデータを確認してきちんと調査する必要がありますが、PHEVシステムの本体とは直接関係のない、12ボルトの発電系統のヒューズが飛んだことで走行が不可能となってしまったようです。3時間を超える200km以上のロングコースを、スプリントのペースで走るのは今回が初めてでしたが、我々の想像以上のパフォーマンスを発揮してくれました。大排気量のエンジン車、それもラリー専用開発車に匹敵するスピードで走ることができ、『アウトランダーPHEV』のポテンシャルの高さを感じました。SS3でのトラブルは残念でしたが、今後もラリーという厳しい環境下でPHEVの先行開発を続け、その技術を市販車開発に引き続きフィードバックし、より良いクルマづくりを目指していきます。

車種紹介 アウトランダーPHEV

バハ・ポルタレグレ500に参戦する競技車両のベースとなった、アウトランダーPHEV。三菱自動車のSUVづくりのノウハウ、電動車両技術、四輪制御技術の粋を集めた一台です。