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RALLI ART

Report
2008年FIA世界ラリー選手権(WRC) 第2戦
2008年FIAプロダクションカー世界ラリー選手権(PWRC) 第1戦
「スウェディッシュラリー」

2月7日(木)〜10日(日) DAY 1 - 3
カールスタッド〜カールスタッド(総走行距離 1140.08km)
SS1〜20 (SS総走行距離 340.24km)


三菱ランサーエボリューションのJ.ハンニネンがグループN / PWRC優勝
三菱ランサーエボリューションX グループN仕様
三菱ランサーエボリューション
J・ハンニネン / M・マルックラ













三菱ランサーエボリューションX グループN仕様
三菱ランサーエボリューション
J・ハンニネン / M・マルックラ













三菱ランサーエボリューションX グループN仕様
三菱ランサーエボリューション
M・プロコップ / J・トマネク
 2008年FIA世界ラリー選手権の第2戦およびPWRC(プロダクションカー世界ラリー選手権)の開幕戦となるスウェディッシュラリーが2月7日(木)から10日(日)にかけてスウェーデンのカールスタッドを中心に行われ、三菱ランサーエボリューションで出場したユホ・ハンニネン(フィンランド)がSS(スペシャルステージ=競技区間)合計タイム2時間59分08秒7でグループN優勝 / PWRC優勝(WRC総合8位)を果たした。グループN2位 / PWRC2位はヤリ・ケトマ(フィンランド、スバル・インプレッサ)、グループN3位 / PWRC3位はパトリック・サンデル(スウェーデン、プジョー207 S2000)。なお、総合優勝はこれがWRC初勝利となるヤリ-マーティ・ラトバラ(フィンランド/フォード・フォーカスRS WRC07)、総合2位はミッコ・ヒルボネン(フィンランド/フォード・フォーカスRS WRC07)、総合3位はジジ・ガリ(イタリア/フォード・フォーカスRS WRC07)という結果になっている。

 2月のスウェーデンとは思えぬほど高い気温が、路面に降り積もった雪を溶かし土を露出させた。WRCを代表する雪と氷の1戦、スウェディッシュラリーはコースの多くの部分でグラベル(未舗装路面)が顔を出す難しいコンディションとなった。このラリーに、今季からWRCのオフィシャルタイヤサプライヤーとなったピレリが用意したワンメイクタイヤはスタッドが打ち込まれたスノータイヤ1種類のみ。結果、参加選手たちはタイヤのイコールコンディションから極細のスタッドタイヤで湿り気を帯びたグラベルステージと格闘することになった。

 グループNカテゴリーのマシンで戦われるPWRCで、序盤熱い戦いをくり広げたのはハンニネンとサンデルだ。同じグループN4に属しながらも、ハンニネンが操るランサーエボリューションは4WDターボの量産車に小改造を施したマシン。対するサンデルは、エンジンこそNA(自然吸気)ながらグループNのランサーやインプレッサよりも改造範囲が広いスーパー2000(S2000)マシンを駆る。そして、2月7日(木)から8日(金)にかけて行われたDAY 1を制したのは地元のアドバンテージがあるサンデルだった。しかし、ハンニネンも15秒9差の2位につけて背後からプレッシャーをかける。

 9日(土)、DAY 2に突入しても両者の息づまる対決は終わらなかった。ふたりは交互にベストタイムを刻み、SS13終了時点でその差は5秒4に縮まった。そして迎えたSS14、サンデルはコースを外れて雪の中にスタック。コース復帰に手間取り、PWRC4位にまで順位を落としてしまった。これでグループN / PWRC共に首位に立ったハンニネンはDAY 2のPWRCラリーリーダーとなり、最終日となる翌日10日(日)のDAY3でもリードを堅持。最終的にはPWRC2位となったケトマーに1分23秒2という大差をつけてグループN優勝 / PWRC優勝を飾った。ラリー期間中、終始落ち着いた表情だったハンニネンは「ランサーエボリューションはこの難しいコンディションのラリーで素晴らしいパフォーマンスを発揮し、トラブルもまったくなく最後まで走りきることができました。私自身も、最終日にパンクをしてしまった以外は大きなミスを犯すことなく落ち着いてラリーを戦うことができました。これ以上はないほど良い結果で開幕戦を終えることができて嬉しく思います」と、コメントしている。

 PWRCデビュー戦で印象的な走りを披露したのは、4位に入ったマーティン・プロコップ(チェコ、ランサーエボリューション)だ。PWRCだけでなくJWRC(ジュニア世界ラリー選手権)にも参戦するプロコップは、DAY 2終了時点でPWRC3位につけていた。残念ながらDAY 3でサンデルに逆転を許して4位でフィニッシュとなったが、北欧系ドライバーと戦っての4位、しかも非北欧系ドライバー最上位は評価されるべき結果といえよう。プロコップは「たしかに3位を逃したことは悔しいですが、よく知らないラリー、慣れないマシンで4位に入れたのだから結果には満足しています。ランサーエボリューションでスノーラリーを走りきったことで、いろいろな経験を積むことができました。マシンは最初から最後までノートラブルで、ただ運転することだけに集中できたのが良かったですね」と、ラリー終了後に述べている。

 グループN5位 / PWRC5位は、かつて三菱自動車チームでWRCワークスドライバーを努めた経験もあるウーベ・ニッテル(ドイツ、ランサーエボリューション)。ニッテルは約8年ぶりのWRC出場ながら、SS1ではPWRCベストタイムを刻むなど速さをアピール。2007年のPWRCチャンピオンで新型のスバル・インプレッサを実戦に投入した新井敏弘を抑えてグループN5位 / PWRC5位で復帰戦を飾った。なお、グループN7位 /PWRC7位は参戦2シーズン目となるアルミンド・アラウージュ(ランサーエボリューション)、グループN8位 / PWRC8位は若手新人のベルナルド・スーザとポルトガル人ドライバーが続いた。

 WRC次戦(第3戦)は、2月28日(木)から3月2日(日)にかけてメキシコのレオンを中心に開催されるラリー・メキシコ。このグラベルイベントはJWRCの開幕戦が併催となるが、数多くのランサーエボリューションがグループNへの参戦を予定している。なお、PWRC次戦(第2戦)は、3月28日(金)から30日(日)にかけてWRC第4戦の併催イベントとして開催されるラリー・アルゼンチン。南米大陸を舞台とするこのラリーには、奴田原文雄(ランサーエボリューション)が出場を予定している。

■PWRC【DAY 3終了時・総合成績】
順位
ドライバー
国籍
車両
タイム (2位以下はトップとの差)
1  J・ハンニネン
 M・マルックラ
FIN
FIN
 三菱ランサーエボリューション IX(N1位) 2時間59分08秒7
2  J・ケトマ
 M・テシコネン
FIN
FIN
 スバル・インプレッサ(N2位) 1分23秒2
3  P・サンデル
 E・アクセルソン
S
S
 プジョー 207(N3位) 1分51秒8
4  M・プロコップ
 J・トマネク
CZ
CZ
 三菱ランサーエボリューション IX(N4位) 2分03秒0
5  U・ニッテル
 D・ルーフ
D
D
 三菱ランサーエボリューション IX(N5位) 3分55秒3
6  新井敏弘
 G・マクニール
J
AUS
 スバル・インプレッサ(N6位) 4分22秒9
7  A・アラウージュ
 M・ラマルホ
P
P
 三菱ランサーエボリューション IX(N7位) 6分05秒2
8  B・スーザ
 C・マガラエス
P
P
 三菱ランサーエボリューション IX(N8位) 7分58秒6
9  S・カンペデリ
 D・ファパーニ
I
I
 三菱ランサーエボリューション IX(N9位) 8分09秒3
10  S・アクサ
 H・ムボイ
RI
RI
 三菱ランサーエボリューション VIII(N12位) 14分24秒9

■WRC【DAY 3終了時・総合成績】
順位
ドライバー
国籍
車両
タイム (2位以下はトップとの差)
1  *J-M・ラトバラ
 M・アンティラ
FIN
FIN
 フォード・フォーカスRS WRC07 2時間46分41秒2
2  *M・ヒルボネン
 J・レーティネン
FIN
FIN
 フォード・フォーカスRS WRC07 58秒3
3  *G・ガリ
 G・ベルナッチーニ
IN
I
 フォード・フォーカスRS WRC07 2分23秒2
4  *P・ソルベルグ
 P・ミルズ
N
GB
 スバル・インプレッサWRC2007 2分59秒4
5  A・ミケルソン
 O・フローネ
S
S
 フォード・フォーカスWRC 5分46秒0
6  *D・ソルド
 M・マルティ
E
E
 シトロエンC4 WRC 7分13秒1
7  *T・ガルデマイスター
 T・トゥオミネン
FIN
FIN
 スズキ・SX4 10分35秒3
8  J・ハンニネン
 M・マルックラ
FIN
FIN
 三菱ランサーエボリューション IX(N1位、P1位) 12分27秒5
9  M・オズベルグ
 O・アンネルド
S
N
 スバル・インプレッサWRC 13分28秒5
10  J・ケトマ
 M・テシコネン
FIN
FIN
 スバル・インプレッサ(N2位、P2位) 13分50秒7
11  P・サンデル
 E・アクセルソン
S
S
 プジョー 207(N3位、P3位) 14分19秒3
国籍:AUS=オーストラリア、B=ベルギー、CH=スイス、E=エストニア、F=フランス、
FIN=フィンランド、GB=イギリス、I=イタリア、N=ノルウェー、S=スウェーデン
1位のタイムは第1レグからのSS合計所要時間とペナルティーの合計
2位以下のタイムはトップとの差
*マニュファクチャラー対象ドライバー
N=グループN

■2008年FIA世界ラリー選手権シリーズポイント(暫定)
 ドライバーズ
 マニュファクチャラーズ
1  M・ヒルボネン  フォード 16
2  S・ローブ  シトロエン 10
2  J-M・ラトバラ  フォード 10
4  P・ソルベルグ  スバル 9
4  G・ガリ  フォード 9
6  C・アトキンソン  スバル 6
7  F・デュバル  フォード 5
8  A・ミケルソン  フォード 4
9  D・ソルド  シトロエン 3
10  J-M・クー  プジョー 2
10  T・ガルデマイスター  スズキ 2
12  JP-G・アンダーソン  スズキ 1
12  J・ハンニネン  三菱自動車 1
1  BP−フォード Abu Dhabi WRT 26
2  スバルWRT 16
2  ストバート VK・Mスポーツ・フォードRT 16
4  シトロエン・トタルWRT 15
5  スズキ・WRT 5
-  Munchi's・フォード・ワールドラリーチーム 0

■2008年FIAプロダクションカー世界ラリー選手権シリーズポイント(暫定)
 ドライバーズ
1  J・ハンニネン  三菱自動車 10
2  J・ケトマ  スバル 8
3  P・サンデル  プジョー 6
4  M・プロコップ  三菱自動車 5
5  U・ニッテル  三菱自動車 4
6  新井敏弘  スバル 3
7  A・アラウージュ  三菱自動車 2
8  B・スーザ  三菱自動車 1
 
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