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Report
2007年FIA世界ラリー選手権 第10戦
ラリー・ドイツ

8月17日(金)〜8月19日(日) 第1〜第3レグ
トリアー〜トリアー(総走行距離 1227.04km)
SS1〜19(SS総走行距離 356.27km)


WRC第10戦ラリー・ドイツ
ランサーエボリューションのJ・ヴァン・デン・ヘウベルが
圧倒的な速さでグループN優勝
三菱ランサーエボリューション
J・ヴァン・デン・ヘウベル / M・コールマン









三菱ランサーエボリューション
R・バウムシュラッガー / K・ウィッチャ









三菱ランサーエボリューション
H・ウェイスJr / H・ヴァン・ゴール
 2007年FIA世界ラリー選手権(WRC)第10戦ラリー・ドイツが8月17日(金)から19日(日)にかけてドイツのトリアーを中心に行われ、グループN仕様のランサーエボリューションに乗るジャスパー・ヴァン・デン・ヘウベル(オランダ)がSS(スペシャルステージ=競技区間)合計タイム3時間56分50秒7でグループN優勝(総合19位)を飾った。なお、グループNは上位7名がランサーエボリューションで、ターマック(舗装路)ラリーでもランサーエボリューションの戦闘力の高さが証明された形となった。WRC総合優勝はセバスチャン・ローブ(フランス、シトロエンC4 WRC)で今季5勝目。総合2位はフランソワ・デュバル(ベルギー、シトロエン・クサラWRC)。総合3位はミッコ・ヒルボネン(フィンランド、フォード・フォーカスRS WRC07)という結果になっている。

 WRC第10戦ラリー・ドイツは開幕戦ラリー・モンテカルロ以来となるターマックイベントとなった。ラリーの中心となるサービスパークはドイツの古都であり歴史的に重要な意味を持つ町トリアーに置かれ、ルクセンブルクに近いドイツの西部エリアが戦いの舞台に。モーゼル河畔の丘陵地帯に広がるぶどう畑や、軍隊の戦車演習場であるバウムホールダー・エリアを中心に19本のSS、合計356.27kmでラリーは行われた。ラリー・ドイツといえば変わりやすい空模様が特徴で雨に見舞われることが多い。しかしながらラリーウイークはシェイクダウンが行われた8月16日(木)以外はほとんど雨が降らず、路面はドライの状態が保たれた。

 今回のラリー・ドイツにはWRカー、併催イベントのJRC(FIAジュニア・ラリー選手権)に出場するスーパー1600マシンに加えて数多くのグループNマシンが出場。とくにランサーエボリューションには実力派の強豪選手が多く、彼らによって優勝が競われた。そして、最終的に優勝を手にしたのは今回がラリー・ドイツ出場3度目となるヴァン・デン・ヘウベルだった。ヴァン・デン・ヘウベルはSS1でクラス最速タイムをマークして幸先のよいスタートを切る。その後もヴァン・デン・ヘウベルは速いペースで走り続けてラリーリーダーとなり2位に対して大きなリードを築く。SS5では走行中に左後輪がパンクしたが、ヴァン・デン・ヘウベルはタイムロスを嫌ってタイヤ交換をせずにそのまま走行。ただし、ストレートではタイヤへの負担を考えてスピードを時速100キロ以下に抑えるなど頭を使ったドライビングで窮地を切り抜けた。その後、ヴァン・デン・ヘウベルはノートラブルでラリーを走り切って最終SSをクリア。3度目の出場でラリー・ドイツ、グループN優勝を手にした。「序盤で1度パンクをしてしまったので、パンクの危険性が高いバウムホールダーのSSでは18インチタイヤよりも耐パンク性能に優れる17インチタイヤを使いました。それが奏功したのか最高の結果を得ることができて最高の気分です。マシンはラリーを通して大きなドラブルはなく素晴らしいスピードを保ち続けました。言葉にできないほど嬉しいですね」と、ヴァン・デン・ヘウベル。これまで結果を残すことができなかっただけに喜びもひとしおに違いない。

 優勝のヴァン・デン・ヘウベルに2分近く遅れながらも、グループN2位(総合21位)を喜ぶのは47才の大ベテランであるレイモンド・バウムシュラッガー(オーストリア、ランサーエボリューション)だ。バウムシュラッガーは、現在オーストリア国内選手権でトップに立っている。その勢いにのってバウムシュラッガーは年齢を感じさせない鋭い走りを披露した。SS3ではパンクのために12 位にまで順位を落としてしまったが、その後驚異的な追い上げで挽回。最終的にはグループN2位の栄誉を手にした。グループN3位(総合22位)はハンス・ウェイスJr.(オランダ、ランサーエボリューション)、グループN4位はフローリアン・アウアー(ドイツ、ランサーエボリューション)。以下、グループN7位までをランサーエボリューションが独占する結果となっている。

 なお、併催イベントであるJRCではマルティン・プロコップ(シトロエンC2 S1600)が今シーズン初優勝を飾っている。

 WRC次戦は8月31日(金)から9月2日(日)にかけてニュージーランドで行われる第11戦ラリー・ニュージーランド。このイベントはPWRC(プロダクションカー世界ラリー選手権)第5戦が併催となり、数多くのグループNランサーエボリューションがエントリーを予定している。

■WRC【第3レグ終了時・総合成績】
順位
ドライバー
国籍
車両
タイム (2位以下はトップとの差)
1  *S・ローブ
  D・エレナ
F
MC
 シトロエンC4 3時間27分27秒5
2  **F・デュバル
  D・エレナ
B
B
 シトロエン クサラWRC 20秒3
3  *M・ヒルボネン
  J・レーティネン
FIN
FIN
 フォード・フォーカスRS WRC07 1分19秒1
4  *M・グロンホルム
  T・ラウティアイネン
FIN
FIN
 フォード・フォーカスRS WRC07 1分36秒5
5  J・コペッキー
  F・シュバネク
CZ
CZ
 シュコダ・ファビアWRC 3分07秒1
6  *P・ソルベルグ
  P・ミルズ
N
GB
 スバル・インプレッサWRC2007 3分14秒7
7  T・ガルデマイスター
  J・ホンカネン
FIN
FIN
 シトロエン クサラWRC 3分37秒5
8  **J-M・ラトバラ
  M・アンティラ
FIN
FIN
 フォード・フォーカスRS WRC06 5分29秒3
9  M・ウィルソン
  M・オル
GB
GB
 フォード・フォーカスRS WRC06 11分04秒2
10  G・ウィルクス
  P・プフ
GB
GB
 フォード・フォーカスRS WRC05 19分47秒8
19  J・ヴァン・デン・ヘウベル
 M・コールマン
NL
NL
 三菱ランサーエボリューション(N1位) 29分23秒2
21  R・バウムシュラッガー
 K・ウィッチャ
A
D
 三菱ランサーエボリューション(N2位) 31分07秒1
22  H・ウェイスJr
 H・ヴァン・ゴール
NL
NL
 三菱ランサーエボリューション(N3位) 32分50秒2
国籍:A=オーストリア、B=ベルギー、CZ=チェコ、FIN=フィンランド、F=フランス、 GB=イギリス、NL=オランダ、N=ノルウェー
1位のタイムは第1レグからのSS合計所要時間とペナルティーの合計
*マニュファクチャラー対象ドライバー
**マニュファクチャラーチーム対象ドライバー
N=グループN

■2007年FIA世界ラリー選手権シリーズポイント(暫定)
 ドライバーズ
 マニュファクチャラーズ
1  M・グロンホルム  フォード 80
2  S・ローブ  シトロエン 72
3  M・ヒルボネン  フォード 63
4  P・ソルベルグ  スバル 29
5  D・ソルド  シトロエン 28
6  H・ソルベルグ  フォード 28
7  C・アトキンソン  スバル 20
8  J-M・ラトバラ  フォード 13
9  T・ガルデマイスター  三菱自動車/シトロエン 10
10  D・カールソン  シトロエン 9
16  U・アーヴァ  三菱自動車 2
18  J・ハンニネン  三菱自動車 1
1  *BP-フォードWRT 143
2  *シトロエン・トタルWRT 102
3  *スバルWRT 53
4  **ストバート・Mスポーツ・フォードRT 50
5  **OMV・クロノス・シトロエンWRT 35
6  **MUNCHI'S フォードRT 6
*マニュファクチャラー
**マニュファクチャラーチーム
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