Team & Drivers
最終・第3レグ
2005年1月23日(日) モナコ - モナコ(314.46 km) SS 10 - 15(116.08 km)
天候:曇り 路面:ドライターマック(一部アイス) 気温:0〜10度
パニッツィ、WRC開幕戦モンテカルロで総合3位入賞
チームメイトのロバンぺラは総合7位で完走を果たす


三菱ランサー WRC05
G・パニッツィ / H・パニッツィ


 2005年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロは1月23日(日)最終の第3レグを行い、「チーム三菱自動車モータースポーツ」から『三菱ランサーWRC05』で出場のジル・パニッツィ(フランス)が総合3位でフィニッシュ、SS合計タイムは4時間16分45秒7だった。また、パニッツィのチームメイトであるハリ・ロバンペラ(フィンランド)も前日までの総合7位というポジションをキープし、三菱自動車チームは出場した2台のマシンともに完走を果たしている。なお、総合優勝はSS合計タイム4時間13分05秒6でセバスチャン・ローブ(フランス/シトロエン・クサラWRC)、総合2位はトニ・ガルデマイスター(フィンランド/フォード・フォーカスRS WRC05)という結果になっている。

三菱ランサー WRC05
G・パニッツィ / H・パニッツィ
 モナコ王宮前の広場に用意されたポディウムの上で、ジルとエルベのパニッツィ兄弟が爽やかな笑顔を見せる。パニッツィ兄弟にとっては2003年のカタルニア・ラリー(総合優勝・プジョー206)以来の、三菱自動車チームにとっては2001年のサファリ・ラリー(トミー・マキネン・総合優勝)以来となるポディウム。今回のラリー・モンテカルロでの総合3位という成績は、三菱自動車チームの復活を象徴するものである。2003年の活動休止期間を経て出場した2004年ラリー・モンテカルロではパニッツィが総合6位に入ったが、1年の間にマシンもチームも大きく進歩した。リザルト以上に大きな違いがそこには存在する。スピードを備えていることはSS8でパニッツィがベストタイムを刻んだことで証明された。そして2台のマシンがきちんと完走を果たし、パニッツィが3位となったことは強さも確実に手にしつつあることの証と言っていいだろう。

「総合3位という成績は私たち選手だけでなく、チームにとっても非常に喜ばしい結果です。我々はこの成功を待ち望んでいたのです」と、フィニッシュ後嬉しそうに語るパニッツィ。兄の言葉に、弟のエルベも傍らで大きく相づちを打つ。「エンジニアやメカニックなど、チームのスタッフ全員にとって3位に入ったことは大いなる自信となるでしょう。そう、三菱自動車チームは復活したのです。私としても、地元ともいえるイベントで過去最高の成績を残すことができたのはとても嬉しい。何と言っても世界でもっとも有名なラリー・モンテカルロですから。素晴らしいですね」と、WRCターマック7勝を誇る“ターマックキング”パニッツィは喜びをあらわにする。

三菱ランサー WRC05
H・ロバンペラ / R・ピエティライネン
 久しぶりのターマックラリー、そして期待していた雪も降らないなか、難関のモンテカルロ・ラリーで総合7位という誇るべき結果を残したロバンペラも満足そうだ。ロバンペラは「まずパニッツィ兄弟におめでとうと言いたいですね。そして、2台のマシンが揃ってこの難しいラリーを走りきったことをチームの一員として誇りに思います。マシンは終始良いフィーリングで、今回かなり自分のものにできたと実感しています。次戦は私の好きなスウェディッシュラリー。ぜひとも良い結果を残したいと思います」と、シリーズ第2戦にかける意気込みを語っている。

「正直に言うと、想像していた以上の好結果に驚いています。冷静に考えて開幕戦は5位に入ればほぼ予定どおり。それが3位に入るとは・・・。パニッツィ兄弟とチームのスタッフに感謝したい気持ちでいっぱいです」と、語るのはMMSP(三菱自動車のモータースポーツ統括会社)社長の鳥居勲。1週間前にセネガル、ダカールで三菱自動車チームのパリダカ優勝セレモニーに立ちあい、今回のラリー・モンテカルロでもまた栄光のポディウムを目撃することになった。「2004年はWRC復活初年度ということでマシンの開発に力を注ぎました。そして2005年は結果を出すべき年です。今回の開幕戦での結果は、我々のWRC活動3年計画が順調に進んでいることを証明するものです。私としては将来に対する自信とモチベーションを持つことがいかに大切か、改めて実感しました」と、鳥居社長はプロジェクトが順調に進行していることを明言した。

 三菱自動車の常務取締役〔商品統括〕でモータースポーツ活動責任者の貴島彰は、「三菱自動車が、世界ラリー選手権復帰後の初戦で表彰台に上がることが出来たことを誇りに思います。また、ターマックで高いポテンシャルを持つ、パニッツィ選手がその実力を存分に発揮してくれたことを非常に喜んでいます。ダカールラリーでの5連覇・通算10勝目や、今回のモンテカルロでの総合3位入賞は、三菱自動車の技術力の高さとチームワーク、そしてモータースポーツに掛ける情熱により成し得たものです。三菱自動車にとってモータースポーツ活動は単なるプロモーション活動ではなく、三菱自動車ブランドの原点です。我々は、クルマの限界性能を追求する、世界ラリー選手権(WRC)やダカールラリーなどのモータースポーツ活動を通じて得られた技術やノウハウを、『スポーティDNA』『SUV DNA』として、全ての市販車へフィードバックし、耐久性・安全性はもとより、走行性・走破性を高めるというクルマづくりに取り組んでいます。今後もモータースポーツ活動を継続的に行い、三菱車の価値を高めてまいります。」と、語った。

 ラリーはこの日、非常に荒れた展開となった。総合2位を走っていたマーカス・グロンホルム(フィンランド/プジョー307WRC)と、総合4位を走っていたペター・ソルベルグ(ノルウェー/スバル・インプレッサWRC2005)がチュリニ峠で行われたSS12で相次いでクラッシュ。ソルベルグはリタイア、グロンホルムは総合5位でラリーを終えている。そんな中パニッツィは安定して速いペースで走り続けSS10とSS12では3位のタイムを、SS11とSS15では5位のタイムをマークしている。なお、優勝したローブはこれで3年連続のラリー・モンテカルロ優勝となる。

 WRC次戦は、2月10日(木)から13日(日)にかけてスウェーデンのカールスタッドをホストタウンとして開催されるスウェディッシュラリー。シリーズ唯一のフルスノーイベントとして知られるこのラリーに三菱自動車チームは2台のランサーWRC05で参戦する。ステアリングを握るのはかつてスウェディッシュラリーで優勝経験のあるロバンペラと、若手のジャンルイジ・ガリ(イタリア)のふたり。雪と氷の超高速ラリーで三菱自動車チームはさらなる好成績を狙う。

■トピックス
【いつもとはすこし様子が違ったチュリニ峠】
 ラリー・モンテカルロでもっとも有名なステージ、チュリニ峠はWRCでもっとも名の知れたSSでもある。スキー場の中を通るクランク状の道はその昔から数々の伝説を生んできた。毎年チュリニ峠は大勢の観客でにぎわい大盛り上がりとなるが、今年はちょっと様子が違った。明らかに観客たちの数が少ない。そして毎年のように問題となる、ひどい交通渋滞も見られない。名物ともいえるチュリニ峠の大渋滞を解消すべく、主催者が自家用車でのアクセスを制限したためだ。おかげでステージは混みあうことなく観客たちはゆったりと走りを観察することができたが、ステージ全体の盛り上がりは今ひとつ。やや過激ともいえた去年までのフィーバーぶりが少々懐かしくなった。

■WRC【最終・第3レグ終了時・総合成績】
順位 ドライバー / コ・ドライバー 車両(WRC=ワールドラリーカー) タイム
1 *S・ローブ/ D・エレナ シトロエン・クサラWRC 4時間13分05秒6
2 *T・ガルデマイスター / J・ホンカネン フォード・フォーカスRS WRC04 2分58秒3
3 *G・パニッツィ / H・パニッツィ 三菱ランサーWRC05 3分40秒1
4 *M・マーチン / M・パーク プジョー307WRC 5分27秒7
5 *M・グロンホルム / T・ラウティアイネン プジョー307WRC 7分33秒8
6 M・ストール / L・ミノー シトロエン・クサラWRC 8分08秒9
7 *H・ロバンペラ / R・ピエティライネン 三菱ランサーWRC05 8分29秒3
8 *R・クレスタ / J・トマネック フォード・フォーカスRS WRC04 9分18秒1
9 *A・ベンギュー / C・エスクデロ スコダ・ファビアWRC 10分32秒0
10 A・ウォームボルド / D・コネリー フォード・フォーカスRS WRC04 15分09秒1
1位 のタイムは第1レグからのSS合計所要時間とペナルティーの合計
*マニュファクチャラーズ対象ドライバー
2位以下のタイムはトップとの差

■2005年世界ラリー選手権シリーズポイント 第1戦終了時
ドライバーズ
1位 S・ローブ 10
2位 T・ガルデマイスター 8
3位 G・パニッツィ 6
4位 M・マーチン 5
5位 M・グロンホルム 4
6位 M・ストール 3
7位 H・ロバンペラ 2
8位 R・クレスタ 1
マニュファクチャラーズ
1位 シトロエン 10
2位 フォード 10
3位 三菱自動車 9
4位 プジョー 9
5位 スコダ 1
6位 スバル 0