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PWRC 最終・第3レグ
2004年8月22日(日) トリアー - トリアー(245.164 km) SS 18 - 24 (98.38 km)
天候:晴れ 路面:ターマック(ドライ)
三菱ランサーエボリューションのクサビエ・ポンスが優勝
三菱ランサーエボリューションは開幕5連勝を達成
チャンピオンシップは依然、ヤニ・パーソネンがリード


三菱ランサーエボリューション
X・ポンス / O・ジュリア
(写真: '04.8.22 第3レグ)


 2004年FIA世界プロダクションカー・ラリー選手権(PWRC)第5戦ラリー・ドイツは8月22日(日)最終の第3レグを行い、クサビエ・ポンス(スペイン、ランサーエボリューション)が優勝し、グループNでも優勝を飾った。なお、2位はナイオール・マクシェア(イギリス、スバル・インプレッサ)、3位はアリスター・マクレー(イギリス、スバル・インプレッサ)だった。

 第2レグの間中降り続いた雨はその晩には完全にやみ、ラリー・ドイツ最終日の第3レグは気持ちの良い青空の下でスタートした。しかし、路面は所々に湿った泥がのり非常に滑りやすいコンディション。刻々とグリップレベルが変化するため一瞬たりとも気を抜けない状況だ。この日の舞台となったのはサービスパークが置かれるボスタルジーの東南部。森や丘陵地帯の中を走るワインディングロードは典型的なターマックラリーらしいコースではあるが、それでも道はかなり狭くドライバーに緊張感を強いる。

 第2レグでPWRCトップの座を維持したポンスは、2位のマクシェアにすでに30秒以上のタイム差をつけていたためこの日は十分なマージンをとったステディな走りに徹した。そして、24才の若きスペイン人はランサーエボリューションによりに初めてのPWRC優勝を達成したのだった。
「ターマックラリーに自信を持っていたことは確かですが、まさかこの難しいラリー・ドイツで優勝できるとは思っていませんでした。マシンはラリー期間中を通して調子がよく、またすべての事柄がうまくいったと思います。私にとってはとても素晴らしいラリーとなりました」と、フィニッシュ後のポンス。大舞台での初めての栄冠を手にし、その表情は太陽のように明るく輝いていた。


三菱ランサーエボリューション
J・パーソネン / J・ヴァイニッカ
(写真: '04.8.22 第3レグ)
 今回はPWRC5位という成績ながら、しっかりとポイントを追加し選手権リーダーの座を守ったのはヤニ・パーソネン(フィンランド)。「ポイントを得ることができて満足しています。たしかにもう少し上の順位でフィニッシュできればよかったのでしょうが、選手権全体で考えれば決して悪くない結果だと思います。次戦のコルシカはスキップするので、残るは最終戦のオーストラリアのみ。シリーズチャンピオンを目指して頑張ります」と、王者獲得に対する強い意欲を見せた。

 日本の奴田原文雄(ランサーエボリューション)は第1レグでミッショントラブルによりリタイアしたが、スーパーラリーシステムにもとづき第2レグより再び出走。第3レグもすべてのSSを走り、最終SSでは3番手のタイムをたたき出す好走で貴重なターマックラリーの経験を蓄積した。奴田原は「とても大変なラリーでしたが、自分としては十分楽しむことができました。ただし、やはり完走はしたかったですね。ここしばらくリタイアが続いてしまっているのが悔しい。次のビッグイベントは9月3〜5日開催のラリー・ジャパンですが、絶対に最後まで走りきりできる限り良い成績を残したいですね」と、日本初開催となるWRCイベントに対する抱負を語っている。

 なお、WRCではセバスチャン・ローブ(フランス、シトロエン・クサラWRC)がSS(競技区間)合計タイム4時間1分57秒4で優勝。ローブはこれでラリー・ドイツ3年連続優勝という偉業を達成したことになる。総合2位はフランソワ・デュバル(ベルギー、フォードフォーカスRS WRC04)、総合3位はカルロス・サインツ(スペイン、シトロエン・クサラWRC)という結果に。「チーム三菱自動車モータースポーツ」から三菱ランサーWRC04で出場したダニエル・ソラは第1レグで、ジル・パニッツィは第2レグでそれぞれコースアウトによりリタイアしている。

 PWRCの次戦は10月15〜17日にWRC第14戦と併載で開催される第6戦ツール・ド・コルス。ラリー・ドイツに続いてターマック(舗装路)ラリーとなるが、山間部を縫うようにして走るコースはよりツイスティでテクニカルなレイアウト。この伝統の1戦はタイトル争いの天王山となるほか、三菱ランサーエボリューションにとっては開幕6連勝がかかる。

【トピックス】

■潜在能力の高さを見せたランサーエボリューションVIII MR
 今回のラリー・ドイツが世界選手権デビューとなったランサーエボリューションVIII MRは地元ドイツのドライバー、サンドロ・ワレンヴァインの手により見事完走。強豪ひしめくPWRC勢に混じって健闘し、グループNクラスではパーソネンに次ぐ7位でフィニッシュしている。ワレンヴァインは「ランサーエボリューションVIII MRは素晴らしいパフォーマンスを発揮したと思います。デビューイベントで、しかもこれだけ条件の厳しいラリーで自信を持って走ることができたのですから素晴らしい。これから、もっともっと戦闘力が上がっていくことは間違いありません」と、コメント。今後グループNクラスでランサーエボリューションVIII MRのユーザーが増加することは、間違いないだろう。

■PWRC【第3レグ終了時・総合成績】
順位 ドライバー / コ・ドライバー 車両 タイム
1 X・ポンス / O・ジュリア 三菱ランサーエボリューション 4時間24分11秒4
2 N・マクシェア / M・オル スバル・インプレッサ 30秒4
3 A・マクレー / D・セニアー スバル・インプレッサ 1分45秒6
4 新井 敏弘 / T・サーカム スバル・インプレッサ 1分52秒0
5 J・パーソネン / J・ヴァイニッカ 三菱ランサーエボリューション 4分17秒9
6 K・シン / A・オー プロトンPERT 6分23秒2
7 S・ボラック / M・コルバッハ 三菱ランサーエボリューション 10分10秒9
8 G・ジェラドチェフ / N・ポポフ 三菱ランサーエボリューション 21分36秒5
9 R・トリヴィノ / J・バラーブス 三菱ランサーエボリューション 26分17秒1
10 M・ストール / L・ミノー 三菱ランサーエボリューション 28分05秒3
1位 のタイムは第1レグからのSS合計所要時間とペナルティーの合計
2位以下のタイムはトップとの差


■2004年PWRC ドライバーズポイント 第5戦終了時)
順位 ドライバー (国籍) メーカー 合計ポイント
1 J・パーソネン (FIN) 三菱自動車 29
2 新井敏弘 (J) スバル 20
3 A・マクレー (GB) スバル 20
4 N・マクシェア (IRL) スバル 19
5 M・ストール (A) 三菱自動車 18
6 X・ポンス (E) 三菱自動車 17
7 D・ソラ (E) 三菱自動車 16
8 N-S・アルアティヤ (QA) スバル 10
9 K・シン (MAL) プロトン 9
10 M・リガト (RA) スバル 8
国籍: A=オーストリア / E=スペイン / FIN=フィンランド / GB=イギリス / IRL=アイルランド / J=日本 / MAL=マレーシア / PL=ポーランド / RA=アルゼンチン / I=イタリア / QA=カタール