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CSR特集2017

インタビュー - 自動車の電動化をさらに推進し、社会に必要とされる企業へ(三菱自動車工業株式会社取締役副社長執行役員(開発、品質担当)チーフ・プランニング・オフィサー 山下 光彦)

電動車で未来をつくる

三菱自動車は生産台数においては世界全体の約1.2%に過ぎず、規模でいえば世界で17番目の自動車会社です(※1)。その一方で、2009年の『i-MiEV』発売により世界で初めて電気自動車(EV)の量産をスタートさせ、2013年からはプラグインハイブリッドEV(PHEV)『アウトランダーPHEV』を販売するなど、環境技術という点では先駆者の立場にいます。その結果、EV、PHEVといった電動車の累計の世界販売シェアは大きく、特にPHEVに限れば約16%に上っています(※2)。

(※1):2016年、当社調べ。

(※2):EVは2009~2016年、PHEVは2013~2016年の販売累計、いずれも当社調べ。

「クルマの電動化を進めることでクルマからのCO2排出量を抑え、気候変動という地球規模の課題に挑戦し、自然との共生を志す。」
これは、世界に先駆けて三菱自動車が取り組んできた誇るべき実績であると同時に、今後も全力で取り組んでいかなければならない開発の重要なテーマであると位置付けており、私は開発と品質の担当役員という立場でこれを指揮しています。

クルマづくりにおいて、「環境」は「安全」とともに二本柱とも言える重要テーマであり、具現化するにはしっかりとしたビジョンを持って社内で共有することが大切であると考えています。そこで、環境、安全それぞれの理念体系を策定・整備しました。

このうち、環境理念は「クルマの電動化を推進することで、人と地球の共生を目指す」という主旨をコアメッセージとして、当社が社会に貢献する方法をより具体的に示しています。

ビジョンを実現する仕組みづくり

一方で、私は事業構造改革の責任者として、2016年に発覚した燃費不正問題の再発防止策を主導しています。私は、この問題の原因の一つは、志の低さや自信の欠如にあると感じています。社外との交流が少なく、自分たちの世界に閉じこもりがちで、世界観・ビジョンに欠けていたのだと思います。
そうした企業風土を改革し、ビジョンをはっきりさせるためには、ブランドメッセージの明文化や各種理念体系の再整備が必要だと考えています。

企業風土の改革は、掛け声だけでは浸透しません。これらの明文化したメッセージや理念を具体的に組織や仕組みに落とし込むことが大切だと考え、あわせて実践します。
そのために、クルマづくりの全工程を精査し、細かい現状把握や課題抽出を行いました。そして、仕事の一つひとつ、工程の一つひとつにビジョンを落とし込み、それを確実に実践しないとアウトプットが出せない仕組みを作り込んでいるところです。
この仕組みづくりの過程で、人やインフラが足りない部分については、積極的に投資していこうと決めています。

社会に必要とされる企業になるために

今、当社の存在価値が問われています。不祥事があった中でも応援してくださるステークホルダーの皆様、そしてグローバルなニーズに応えて、当社ならではのユニークな価値を提供し続けなければなりません。

そのためのキーワードは、SUVに代表される「ブランドイメージ」であり、PHEVをはじめとする「新しい環境技術」です。
これまで培ってきたブランドや実績を土台として、いかに新しい価値を皆様に提供することができるか。計画を立てて真摯に取り組んでいくことが重要だと考えています。

三菱グループの根本理念である「三菱三綱領」には、「所期奉公」とあります。その意味合いは「期するところは社会への貢献」。これはCSR(企業の社会的責任)そのものです。
社会への貢献を1870年の創業から150年近く脈々と続けてきた企業グループであり、だからこそ長きにわたって事業を続けてこられた。当社は、もう一度その精神を体現し、社会に貢献できることを示さなければなりません。

改革への歩みは、まだやっと一歩を踏み出したところです。明確な目標を持って、志を高く持ちながら、社会から必要とされる企業に再生していく所存です。
改革を経て、当社が社会から真に必要とされる企業に生まれ変わるかどうか、これはステークホルダーの皆様に評価いただくべきことだと思います。当社としては、改革が進み再生したと評価いただけるよう、今やるべきことをしっかりとやっていきたいと思っています。

当社のCSRの取り組みについてご紹介している『CSRレポート』をPDFにてダウンロードできます。